ビットコイン7万ドルへの上昇を予測したアナリスト、弱気に転じる
  • FRBの利下げ確率の低下と債券利回りの上昇により、暗号資産と株式の勢いが弱まっている。
  • 米国のビットコインETFへの資金流入は枯渇した。

2022年11月にビットコイン(BTC)の底打ちを予測し、最近では半減前の急騰により史上最高値を更新するとの見方を示していたアナリストが、テクノロジー株や暗号資産(仮想通貨)などのリスク資産に関して弱気に転じた。

「リスク資産(株式と暗号資産)が大幅な価格調整局面に入っているという懸念が高まりつつある。主な引き金は、インフレの予想外の持続だ。債券市場は現在、3回未満の利下げを予想し、10年物国債利回りは4.50%を超えており、リスク資産にとって重要な転換点に到達した可能性がある」と10xリサーチ(10x Research)の創設者マーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏は4月16日、顧客に向けた短信で述べた。

「ナスダックの取引状況は非常に悪く、債券利回りの上昇に反応していることから、昨晩すべてのテクノロジー株を(寄付成行で)売却した。暗号資産は有望な数銘柄しか保有していない。全体として、私たちはリスク資産(株式と暗号資産)には弱気だ」と同氏は付け加えた。

CMEグループ(CMEGroup)のデータによると、最近投資家は、今年の連邦準備制度理事会(FRB)による25ベーシスポイント(bp)の利下げ予測を、年初の6回から3回未満に縮小した。

米国のインフレ率の高止まりと労働市場と経済の回復が、いわゆる「タカ派的利下げ」に拍車をかけた結果、今月の10年債利回りは40bp上昇し、2023年11月以来の高水準となる4.61%に達した。リスクフリーレートの急上昇は、テクノロジー株や暗号資産のようなハイリスク・ハイリターン資産への投資の魅力を低下させた。

「2023、2024年のビットコインの上昇は、主に利下げ期待によって引き起こされたものだが、このシナリオは今、深刻に疑問視されている」とティーレン氏は指摘し、ビットコインETFへの資金流入が枯渇したと付け加えた。

米証券取引委員会(SEC)は2024年1月、11銘柄のビットコインETFを承認し、投資家は暗号資産を所有・保管することなく、エクスポージャーを得られるようになった。

それ以来、120億ドル(約1兆8000億円、1ドル150円換算)近くがビットコインETFに流入し、ビットコイン上昇の原動力となった。しかし、そのほとんどは2024年の第1四半期に集中し、今月に入ってから勢いが衰えている。

ビットコインETFへの資金流入(10x Research)

スポットETFへの純流入の5日平均はゼロになった。

「最初の目新しさによる勢いがなくなれば、価格が上昇し続けない限り、ETFへの資金流入は枯渇してしまう。実際に3月初頭から、ビットコインは上昇を維持できていない。2~17%の下落を考えると、投資家は傍観を決め込むかもしれない」とティーレン氏は述べた。

4月20日に予定されている4年に一度のマイニング報酬半減をめぐる興奮が落ち着けば、調整が加速すると予想する向きもある。半減を迎えると、ビットコインのブロックごとの報酬は6.25BTCから3.125BTCへ減少し、供給量拡大のペースを事実上半減させる。

CoinDeskのデータによると、ビットコインは6万2600ドル(約939万円)で取引されており、年初来で42%の上昇となった。広範な市場を追うCoinDesk 20(CD20)は、当記事執筆時点で2119ポイントと、年初来で17%上昇している。

|翻訳・編集:行武 温
|画像:A bear waving. (Hans-Jurgen Mager/Unsplash)
|原文:Analyst Who Called Bitcoin’s Pre-Halving Rally to $70K Turns Bearish