イーサリアムETF、5月承認の可能性は低い:スタンダードチャータード
  • スタンダードチャータードはレポートで、イーサリアム現物ETFが5月に承認される可能性は低いと述べた。
  • マクロリスクが高まったことで、ビットコイン現物ETFへの流入は鈍化している。
  • スタンダードチャータードは、年末の価格目標はビットコインが15万ドル、イーサリアムが8000ドルだと改めて表明した。

5月承認の可能性は低い

投資銀行スタンダードチャータード(Standard Chartered)は、アメリカの規制当局が5月にイーサリアム(ETH)現物ETF(上場投資信託)を承認することはおそらくないだろうとみている。同銀行は以前、5月に米証券取引委員会(SEC)が承認するだろうと予想していた。

1月に行われたビットコイン(BTC)現物ETFの承認は、ビットコインの上昇に拍車をかけた。しかしスタンダードチャータードは、イーサリアムETFの見通しに対する見方を変えたにもかかわらず弱気ではない。23日の調査レポートでは、デジタル資産はここ数週間大きな逆風に耐えてきたが、最悪期は脱し、市場は回復する絶好の位置にあると述べた。アナリストのジェフ・ケンドリック(Geoff Kendrick)氏は、「ビットコインETFへの流入は停滞しており、イーサリアムETFは今や予想通り5月に承認される可能性は低いとみられる」と述べた。3月18日に出されたレポートでは、ケンドリック氏はイーサリアム現物ETFは5月23日に承認される可能性が高いと述べていた。

ビットコイン年末15万ドルの予想は維持

ケンドリック氏は、「SECはユニスワップ(Uniswap)を提訴することで分散型金融(DeFi)をターゲットにしている。米国債の利回りは急上昇した。連邦準備制度理事会(FRB)の利下げは先送りされた。中東における紛争の激化によってリスク資産であるビットコインとイーサリアムは下落した」と指摘した。

それでもスタンダードチャータードは、ビットコインとイーサリアムに関しては悪いニュースがすでに織り込まれており、「上昇方向の構造的牽引要因」が再び優位になると予想されていると述べた。同銀行は年末の価格目標をビットコインが15万ドル(約2325万円、1ドル155円換算)、イーサリアムが8000ドル(約124万円)だと改めて表明した。本記事公開時点では、ビットコインは約6万6800ドル、イーサリアムは約3237ドルで取引されている。

イランによるイスラエル攻撃に反応し、4月13日にはビットコイン先物市場から2億6100万ドル(約404億5500万円)のレバレッジをかけたロングポジションが消えたため、市場のポジションは以前よりもはるかに明確になったとレポートは指摘している。これは1日当たりの清算金額としては2023年10月以来最大となる。レポートによると、ビットコイン現物ETFへの流入はマクロ的な理由で減速している可能性が高いという。これには、米国債利回りの上昇や中東の地政学的な緊張などがある。

さらに、ETF購入の第1波はほぼ完了した可能性があり、これは市場の強力な上昇方向の牽引要因がこれまでのところ停滞していることを意味するとスタンダードチャータードは指摘した。次の買いの波では、このETFがより広範なマクロファンドに組み込まれることになるだろうが、これには時間がかかる可能性がある。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Nikhilesh De/CoinDesk
|原文:Ether ETFs Are Unlikely to Be Approved in May: Standard Chartered