雇用統計発表を前に利下げ期待が続く中、ビットコインは11万2000ドル台で安定
  • ビットコインは11万2000ドル付近で安定し、世界的な市場の動揺が他のリスク資産に影響を与えているにもかかわらず、底堅さを見せている。
  • アメリカの雇用統計とFRBの利下げ期待が市場の動向に影響を与えており、トレーダーは利下げが限定的になるのではないかと予想している。
  • ビットコインは暗号資産市場の60%を占め、依然として優位性を維持しており、アルトコインのボラティリティが高騰する中で安定をもたらしている。

ビットコイン(BTC)は9月5日夜に、11万2000ドル付近で安定し、マクロ経済の先行き不安から世界的にリスク資産が下落する中でも相対的に底堅い動きを見せた。イーサリアム(ETH)は4400ドル付近、ソラナ(SOL)は205ドル付近、エックス・アール・ピー(XRP)は2.85ドル付近で推移した。

今週の市場動向は、アメリカの雇用統計とアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の利下げをめぐる期待の変化に大きく左右されている。雇用統計では失業率の上昇が示されると広く予想されており、9月の利下げ観測が強まるだろう。しかし市場関係者は長期的には金融緩和サイクルを予想しなくなった。

暗号資産取引所BTSEのCOO、ジェフ・メイ(Jeff Mei)氏は、「高い失業率はFRBが9月中旬に利下げを行う可能性が高いことを示唆するが、トレーダーは現在、年内の利下げは規模が限定的になると考えている」と述べた。「FRBはインフレを懸念し、経済への過剰な新規資金投入を警戒している。だからこそ、ゴールド(金)は上昇し、暗号資産と株価は下落したのだ」。

ゴールドは今週初め、1オンスあたり3500ドルを超える高値を付け、価値の保存手段への幅広い需要を示唆した。この傾向はゴールドとビットコインの比較を一層際立たせている。

「ビットコインは単なる投機資産の域を超え、価値の保存手段、そして通貨の切り下げ、財政不安、地政学的リスクに対するヘッジ手段として広く認識されている」と、Cake WalletのCEO、ビック・シャルマ(Vik Sharma)氏はテレグラムのメッセージで述べた。

「ボラティリティは低下したが、完全に消えたわけではない。これは、わずか10年ちょっとしか経っていない資産としては当然のことだ。見方は変わった。ビットコインは今や、単なる投機資産ではなく、戦略的な配分を行う資産となっている」とシャルマ氏は付け加えた。

シャルマ氏は、ボラティリティが低い時期は、大きな価格変動の前に起こることが多いと付け加えた。 「10万ドル以上の底値によって、ビットコインはハイベータ取引というより、むしろ成長中の世界的な準備資産のように感じられる」と彼は述べた。

逆風にもかかわらず、ビットコインの優位性は依然として堅調だ。暗号資産時価総額全体の約60%を占めており、アルトコインが乱高下する中でもセンチメントの安定に貢献している。

「最近の市場のボラティリティにもかかわらず、ビットコインは驚くべき回復力を示し、わずか3%の下落にとどまりながら60%のドミナンスを維持している」と、CoinWのチーフストラテジーオフィサー、ナサール・アル・アッカー(Nassar Al Achkar)氏はメールで述べた。

「FRBが今年後半に利下げを行う可能性と、ETFや暗号資産を通じた機関投資家による継続的な採用が相まって、引き続き強力なファンダメンタルズへのサポートを提供している。とはいえ、トレーダーは短期的な変動を引き起こす可能性のある政策変更には引き続き注意を払うべきだ」とアッカー氏は付け加えた。

歴史的に暗号資産にとって最も弱い月となる9月を迎えて市場が不安定になる中で、こうした複雑な見通しが生まれている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin at $112K, XRP, SOL Steady as Rate Cuts Sentiment Lingers Ahead of Jobs Report

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