- ビットコインは10万9000ドルを下回り、約1カ月ぶりの安値となった。一方、イーサリアムは8%下落して3800ドルに迫った。
- コイングラス(CoinGlass)のデータによると、この下落はレバレッジをかけたデリバティブ取引ポジションで11億ドル以上の清算を引き起こし、イーサリアムのロングポジションが4億ドル以上で最も多く清算された。
- マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏率いるストラテジー(Strategy)が10%も下落して5カ月ぶりの安値を記録するなど、暗号資産(仮想通貨)関連株も大幅に下落した。
暗号資産市場は9月25日、当初から厳しい状況だったが、米国時間午後にはさらに悪化した。
ビットコイン(BTC)は10万9000ドルを下回り、約1カ月ぶりの安値となった。
イーサリアム(ETH)は過去24時間で8%急落して3800ドルに急速に迫り、8月初旬からの上昇分を帳消しにした。先月の史上最高値からは22%下落した。
ソラナ(SOL)は、わずか2週間前に250ドル以上で取引されていたが、25日はさらに8%下落し、200ドルを下回った。広範な暗号資産市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Indexは、6%下落した。
コイングラスのデータによると、市場全体での急激な下落は、デリバティブ市場で広範なレバレッジの清算を引き起こし、11億ドル(約1650億円、1ドル=150円換算)相当のレバレッジ取引ポジションが清算された。
イーサリアムが清算を主導し、価格上昇に賭けるロングポジションの4億ドル以上が一掃され、ビットコインの2億6500万ドルが続いた。

暗号資産関連株も打撃を受けた。ビットコインの最大の法人保有者であるマイケル・セイラー氏率いるストラテジーは25日、10%も下落し、5カ月ぶりの安値となった。
ストラテジー株はビットコイン価格へのレバレッジ投資と見なされることが多いが、今年の上昇分をすべて失い、年初来で1.5%下落している。一方、ビットコインは同じ期間に16%の上昇を維持している。
イーサリアムトレジャリー企業であるビットマイン(Bitmine)とシャープリンク・ゲーミング(Sharplink Gaming)は7〜8%下落し、ビットコインマイナーのマラ・ホールディングス(MARA Holdings)とライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)も同様だった。
25日の急落により、ビットコインは8月下旬から9月上旬にかけての安値圏を割り込む瀬戸際に立っている。当時、価格は10万7000ドルをわずかに上回る水準で底を打った。
この価格水準は少なくとも反発のためのサポートとなる可能性があり、オーダーブックにも売り圧力を吸収できる流動性の集積が見られる。
|翻訳・編集:山口晶子
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|原文:Crypto Liquidations Top $1B as Bitcoin, Ether, Solana Selloffs Worsen


