- ソラナETFへの初年度の資金流入額は約15億ドル(約2300億ドル、1ドル153円換算)となり、イーサリアムETFへの流入額を大きく下回ると、JPモルガンは予想。
- SECが今週にソラナ現物ETFを承認することが大いに期待されていると、レポートは述べた。
- 同行は、ネットワーク活動の低迷、投資家の疲弊、多様な暗号資産ファンドとの競合を主な逆風として挙げた。
ウォール街の銀行JPモルガン(JPMorgan)が8日に発表したレポートによると、ソラナ(SOL)現物ETF(上場投資信託)は、今週承認されたとしても、投資家からの大規模な資金を引き寄せる可能性は低いという。
同行のニコラオス・パニギルツォグル(Nikolaos Panigirtzoglou)氏率いるアナリストらは、ソラナETFには初年度に約15億ドル(約2300億ドル)の流入が見込まれ、これはイーサリアム(ETH)の約7分の1に相当すると書いている。
だがアナリストらは、オンチェーン活動の衰退、ミームコイン取引の活発化、複数のETFのローンチによる投資家の疲弊、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P Dow Jones Indices)の「デジタル・マーケッツ50(Digital Markets 50 Index)」に連動する商品など、多様な暗号資産(仮想通貨)指数商品との競合により、この数字はさらに低くなる可能性があると警告した。企業トレジャリーも現物ETFからの需要をそらす可能性がある。
JPモルガンはまた、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のソラナ先物ポジションに需要の弱さの兆候が見られると指摘した。
米証券取引委員会(SEC)は10月中に、ソラナを含む約16件の暗号資産現物ETFの申請について判断を下すと見込まれている。
既存のCME先物契約と、レックス・シェアーズ(REX Shares)とオスプレー・ファンズ(Osprey Funds)による初のソラナETFが7月にローンチしたことが後押しし、市場は承認を大いに期待していると同行は述べた。
JPモルガンは、こうした期待はすでに価格に反映されていると指摘。グレイスケール・ソラナ・トラスト(GSOL)の純資産価値(NAV)に対するプレミアムは、昨年の約750%からほぼゼロまで急低下しており、ETFローンチを控えたビットコイン(BTC)やイーサリアムの動向を彷彿とさせる。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:CoinDesk
|原文:JPMorgan Sees Modest Inflows for Solana ETFs Despite Likely SEC Approval


