- 暗号資産の「恐怖と貪欲指数」は7日連続で恐怖の領域に留まっており、これは歴史的に見て局所的な底値に先行するパターンだ。
- オンチェーンデータは不安定さのレベルが高まっていることを示しており、市場は次の大きな動きを見せる前に調整局面が続く可能性を示唆している。
「恐怖と貪欲指数(crypto fear and green index)」は7日連続で恐怖の領域に留まっており、ビットコイン(BTC)が約2週間にわたり10万3000ドルから11万5000ドルの間で推移していることと相まって、暗号資産(仮想通貨)市場の不安が長期化していることを示唆している可能性がある。歴史的に、このパターンは局所的な底値に先行してきた。
この指数は市場のセンチメントを0(極度の恐怖)から100(極度の貪欲)の尺度で測定し、下落時には恐怖、上昇時には貪欲という非合理的な行動をしばしば引き起こす投資家のセンチメントを反映している。Coinglassのデータによると、現在の数値は24だ。
歴史的に、「恐怖」の長期化は売り手が疲弊する局所的な底値と重なることが多い一方、過剰な「貪欲」は市場の調整を先行する傾向がある。過去30日間で、市場が「貪欲」の領域にあったのは7日間のみであり、これは10月第1週にビットコイン(BTC)が12万6000 ドルという史上最高値を記録した時期と一致している。
市場は、暗号資産史上最大の清算イベントが発生した翌日である10月11日以降、「恐怖」の状態にある。
前回、「恐怖」が長期化したのは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の関税問題が発生した3月から4月にかけてで、ビットコインは7万6000ドル前後で底を打った。2025年の大半で、ビットコインは10万ドル前後で安定しており、その水準を20%程度上下に変動している。
Checkonchainのデータは、この安定説を裏付けており、週足ベースで不安定指数(チョピネス・インデックス)が60となっている。これは歴史的に見て最高値のレベルにあり、高い数値は横ばい状態が続いた後に強い方向性のある動きが訪れることを示している。

月足では55で、これまでの最高値は60を超えており、2021年11月と2024年に高値を記録している。これは、次の大きな動きの前に、現在の「恐怖」と「安定性」が持続する可能性があることを示唆している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin Fear and Greed Index May Signal Prolonged Market Anxiety


