- イーサリアムは対ビットコインで強さを見せている。
- イーサリアムとビットコインの比率はブレイクアウトに向かう可能性がある。
- XRP対ビットコインの比率は、数年にわたる調整局面の決着を待っている。
時価総額で世界第2位の暗号資産、イーサリアム(ETH)が、市場が圧迫されている日に市場のリーダーであるビットコイン(BTC)に対して相対的に強い値を示すことは珍しい。
今日はまさにその稀なことが起こった。ビットコインは1日で2%以上下落し、約9万7200ドルとなったが、CoinDeskのデータでは、イーサリアムは3230ドル付近でほぼ横ばいとなっている。この乖離により、イーサリアム対ビットコイン(ETH/BTC)の比率は2%以上上昇し、イーサリアムのアウトパフォーマンスを示している。
この点を踏まえ、注目すべき3つの重要なチャートを紹介しよう。
ETH/BTC比率

バイナンス(Binance)に上場されているETH/BTC比率は現在、5月から8月にかけての急激な上昇後の一服を反映し、逆のトレンドの下降チャネル内に留まっている。このチャネルの傾斜は比較的緩やかであるため、価格動向は本格的な下降トレンドではなく、むしろ調整局面にあると考えられる。
したがって、このチャネルを上抜ければ、投資家がビットコインよりもイーサリアムを好むという新たなバイアスを裏付けることになり、ETH/BTC比率のさらなる上昇の可能性を示唆している。興味深いことに、この比率のMACD(マックディー:移動平均収束拡散)ヒストグラムはゼロを上抜ける勢いを見せており、モメンタムが強気転換する可能性を示唆している。
イーサリアム

ETH/BTC比率と同様に、イーサリアムのドル建て価格も逆トレンドの下降チャネルで推移しており、直近の日足ローソク足チャートに見られる長い下ヒゲからも明らかなように、3000ドル付近で売り手の枯渇の兆候が見られる。
これは価格反発の可能性を示唆するが、強気の見通しを裏付けるには、このチャネルからの明確なブレイクアウトが必要だ。
XRP/BTC比率
主要なアルトコインとして広く認識されているイーサリアムの上昇は、他の主要トークン、特に決済に重点を置くエックス・アール・ピー(XRP)とビットコインの比率の上昇を刺激する可能性がある。

この比率は4年間のレンジ内で推移しており、大幅なブレイクアウトへの勢いを貯めている。イーサリアムが急騰すれば、XRP/BTC比率の強気な解決のきっかけとなり、大幅な上昇につながる可能性がある。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:3 Key Charts to Track as Ether Strengthens Against Bitcoin


