- シンガポール取引所のデリバティブ部門、SGXデリバティブズ(SGX Derivatives)のビットコインおよびイーサリアム永久先物は、初日に合計約2000ロットの取引を記録した。
- 8つの主要清算メンバーによる支援を受けたこのデビューは、シンガポールがデジタル資産取引の地域ハブとしての地位を強化する一助となった。
SGXデリバティブズのビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の永久先物が11月24日、華々しくデビューし、デジタル資産に連動する、規制を受けたデリバティブ商品に対する機関投資家の需要を示した。
取引高の出足は好調だった。初日に約2000ロット(想定元本約3500万ドル相当)が取引され、清算終了時点での建玉は堅調な58ロット(約100万ドル相当)に達したと、SGXは述べた。
取引はビッド・アスク・スプレッドが狭く、資金調達レートは3ベーシスポイントで安定していた。これらを総合すると、開始直後から健全な流動性環境が存在していたと考えられる。
このデビューは、ブライト・ポイント・インターナショナル(Bright Point International)、国泰君安期貨、KGI証券、マレックス(Marex)、南華シンガポール(Nanhua Singapore)、オリエント・フューチャーズ(Orient Futures)、フィリップ・ノヴァ(Phillip Nova)、ストーンエックス・ファイナンシャル(StoneX Financial)の8つの主要清算メンバーの支援を受け、シンガポールがデジタル資産取引の地域ハブとして推進する動きを確固たるものにした。
永久先物は暗号資産(仮想通貨)におけるデリバティブ契約の一種で、満期日なく資産価格の変動を予測する取引を可能にする。暗号資産市場における重要性は、高レバレッジ取引を可能にすること、24時間稼働する暗号資産市場に不可欠な流動性と価格発見機能を提供することにある。
これらの契約は、急速に進化する暗号資産デリバティブ市場において、継続的な資金調達と効率的な決済メカニズムを求める洗練された機関投資家向けに設計されている。
シンガポールのAAA格付けと堅牢なリスク管理インフラを基盤に、SGXは伝統的金融(TradFi)と暗号資産を確固たる信頼性と安全性を伴って結びつける基盤を構築している。
永久先物の登場は、機関投資家向け暗号資産取引が成熟しつつある証拠である。明確性と信頼性を渇望する市場にとって、SGXのこの動きは、待望の機関投資家向けグレードの取引経路を提供し、アジアをはじめとする地域でより経験豊富なプレイヤーをデジタル資産エコシステムに引き込む可能性を秘めている。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Mike Enerio/Unsplash(CoinDeskが加工)
|原文:SGX’s Bitcoin and Ethereum Perpetual Futures Debut Strong with $35 Million Volume


