暗号資産(仮想通貨)とステーブルコインの普及が進む中、決済のあり方は大きな転換点を迎えている。
今年を振り返ると、3月には日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が国内の暗号資産口座数が1200万を突破したと発表。10月には国内初の円建てステーブルコインであり、資金決済法上の「電子決済手段」にあたるJPYCの発行が始まるなど、業界にとって節目の1年となった。
JPYCについては、すでに実店舗での支払い手段として導入されるケースも出ており、一部の決済事業者では“実装フェーズ”に移りつつある。
こうした流れを踏まえ、CoinDesk JAPANを運営するN.Avenueは12月10日、ステーブルコインとデジタルアセットがもたらす次世代の支払い手段をテーマにした招待性のワークショップを開催。世界中で、デジタル資産のカストディ(保管)サービスなどを手がけるFireblocks(ファイアブロックス)協賛のもと、導入を検討する事業者に向けて「具体的なステップ」を提示する。
イベントでは、決済フローの最適化や新たなビジネスモデルなど実務レベルのユースケースを多角的に議論。「自社の決済モデルにどう組み込むか」を実践的に検討する。
イベント概要
- 日時:2025年12月10日(火)17:00〜20:00
- 会場:東京都内(当選者に追って通知)
- 形式:完全招待制(抽選)
- 対象:自社サービスや加盟店ネットワークを持つ決済事業者およびフィンテック関連事業者
- 主催:N.Avenue
- 協賛:Fireblocks
議論するテーマ
- 自社サービス/加盟店ネットワークを持つ決済事業者が、ステーブルコインやデジタルアセットをどう「自分たちの決済モデル」に組み込めるか
- 決済フロー最適化、加盟店の手数料負担軽減、ポイント連携の新モデル、為替/送金コスト削減など、決済企業ならではの具体的ユースケース
- 最新の「円ステーブルコイン発行」や「クロスボーダー決済用デジタル通貨」などトピックをふまえた、導入にあたっての実務的チェックリストポイント
登壇者紹介
Fireblocks/セールスエンジニア |佐々木 凱生氏
2021年9月、SBIグループ子会社のCTO兼SBIグループの暗号資産交換業SBI VCトレードに入社。主にシステムマネージャとして従事。退職後はスタートアップおよび大企業子会社にてシステムとセキュリティアドバイス業務に従事した。2024年7月にFireblocksにセールスエンジニアとして参画。現在、Fireblocksの日本におけるエンタープライズカストディウォレットシステムのテクノロジーガイダンスおよび導入前の顧客POC等のサポート等に従事している。

Fireblocks /営業部長 |牧野 剛氏
サイバーセキュリティ領域で10年以上、金融機関のDXとリスク管理を支援してきたビジネスリーダー。現在Fireblocks はJapan の営業責任者として、銀行・証券・決済事業者に加え、暗号資産取引所やWeb3企業、L1/L2プロジェクトとも連携し、日本におけるデジタルアセットとトークナイゼーションの基盤構築をリードしている。

Slash /代表取締役 |佐藤 伸介氏
2011年に「Holyday Inc.」を創業し、クリエイティブ制作とシステム開発事業を展開。2021年にシンガポールへ移住後、2022年に暗号資産決済プロジェクト「Slash Payment」を始動し、2023年に「Slash Vision Labs」を設立。初期構想からチームビルディング、資金調達、SVL上場までをファウンダー兼CEOとしてリード。現在は、Web3と既存金融の融合を軸に、Slash Vision Labsの第二創業フェーズを牽引し続けている。

bitFlyer/執行役員 |金光 碧氏
2006年から10年間、米系投資銀行にて企業の資金調達・M&Aに係るデリバティブストラクチャリング業務に従事。2016年に株式会社bitFlyer入社後、CFOやPRを経て財務・規制対応を担当。現在はグループ事業責任者。2025年より株式会社Custodiem取締役として、国内暗号資産ETF組成プロジェクト等を推進。

Circle/日本カントリーマネージャー |榊原 健太氏
Circleの日本事業戦略と市場開発を統括。日本の新たな規制枠組みのもと初めて認定されたステーブルコイン「USDC」の国内展開を主導。Circle入社前は、Googleで決済パートナーシップと事業開発を担当し、豪州・ニュージーランドでのGoogle Pay市場の立ち上げも主導した。国内フィンテック企業の買収も牽引し、同社の金融事業基盤強化に貢献した。
|文:CoinDesk JAPAN編集部



