- ブルームバーグによると、バンガード(Vanguard)は12月2日、自社プラットフォームで暗号資産(仮想通貨)ETF(上場投資信託)とミューチュアルファンドの提供を開始する。
- この動きにより、5000万人の顧客が競合のブラックロック(BlackRock)などが提供する規制対象のデジタル資産投資商品にアクセスできるようになる。
- バンガードは長年、顧客への暗号資産商品提供に反対してきたが、ブラックロックやフィデリティ(Fidelity)などの競合資産運用会社は積極的に参入していた。
ブルームバーグによると、運用資産額約11兆ドル(約1700兆円、1ドル=155円換算)を誇る世界最大の資産運用会社の一つであるバンガードは、12月2日から、顧客が同社の証券取引プラットフォームで暗号資産ETF およびミューチュアルファンドを取引できるようにする。
バンガードの証券取引および投資部門責任者であるアンドルー・カジェスキ(Andrew Kadjeski)氏はブルームバーグに対し、「暗号資産ETFおよびミューチュアルファンドは、市場の変動期を通じて試され、流動性を維持しながら設計どおりのパフォーマンスを発揮してきた」と語り、次のように続けた。
「この種のファンドを提供するための管理プロセスは成熟しており、投資家の嗜好も進化し続けている」。
ブルームバーグの報道によると、バンガードは、金やその他のニッチな資産クラスと同様に、規制基準を満たすほとんどの暗号資産ETFおよびミューチュアルファンドをサポートすると述べた。
ミームコインに関連付けられている、または米証券取引委員会(SEC)のサポートを受けていないファンドは、引き続き禁止される。
バンガードは、現時点では独自の暗号資産商品を立ち上げる計画はないと、ブルームバーグは報じた。
この動きにより、バンガードの5000万人の顧客は、競合の資産運用会社ブラックロックなどが提供する規制対象の暗号資産ファンドを利用できるようになる。ETFは、米国投資家にとって、暗号資産投資への重要な入り口となっている。
SoSoValueのデータによると、ビットコイン(BTC)現物ETFは2024年1月の上場以来、運用資産が1200億ドルまで急増し、イーサリアム(ETH)現物ETFの運用資産は200億ドル近くまで拡大している。
|翻訳・編集:山口晶子
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|原文:Vanguard Opens Platform to Crypto ETFs in Major Shift: Bloomberg


