業界の次の重点分野は?──オントロジー、成功へのロードマップ

オントロジーは2020年上半期を振り返るとともに今後の注力分野を発表。共同創業者アンディ・ジのメッセージをもとに、私たちのロードマップをご紹介します。


オントロジーは2020年上半期、大規模かつ汎用的なアプリケーションに対応可能な、自律型ブロックチェーンの発展に力を注いできました。この努力は2020年下半期、そしてその先も続いていきます。

私たちは2020年をオントロジーの歴史の中で重要な1年とすることに集中するとともに、ダイナミックな拡大へのロードマップを描いています。

この1年、オントロジーは、ゲーム、DeFi(分散型金融)、コンテンツ制作の分野においてエキサイティングなビジネス実装やdApp(分散型アプリケーション)に積極的に取り組み、80以上のユースケースを立ち上げ、ピーク時のデイリーアクティブユーザー(DAU)は13万人に達しました。

また次の重要な機会について調査・分析を行い、キャッシュフロー、成長性、戦略的価値の観点からいくつかの注力分野を設定。データ所有権の保護、ステーブルコイン、デジタル通貨、自動車業界におけるブロックチェーン活用に焦点を当てていきます。

データ所有権の再分配

オントロジーはEUの主要規制当局と密接にやりとりしており、データプライバシー保護とデータ専有は依然として大きな問題と認識しています。

データ主権と透明性の強化に向けて、グローバル企業、NGO、学校、オピニオンリーダーと協力していくために、データ・レボリューション・イニシアチブ(DRI: Data Revolution Initiative )を設立する予定です。

またこのビジョンのもと、以下の製品を提供していきます。

  • B2B:分散型データマーケット「SAGA」と「DDXF」プロトコルは企業間のデータ承認と転送を実現。機密情報を開示することなく、機械学習やデータ処理などを簡単に行えるようにします。DDXFプロトコルを使えば、個人、企業を問わず誰でもデータ取引所を構築することができ、プライバシーデータを取引できます。
  • B2C:オントロジー公式ウォレット「ONTO」はプライベートデータの分散型の保存、確認、取引を強化。公共の福祉やキャンペーン活動に活用できます。さらに自動車保険、フィットネス、借入、ライブ動画配信による物品販売などにも拡大し、最終的にはトークン化を通した個人データの価値化を実現します。

ステーブルコインとデジタル通貨

今、多くの国が中央銀行デジタル通貨(CBDC)の可能性を探っています。

新型コロナウイルス感染拡大の後、さまざまな国がCBDCや法定通貨に裏付けられたステーブルコインを発行し、決済インフラに革命をもたらすと予想されています。こうした状況は、オントロジーに大きな機会をもたらします。

イギリスの中央銀行であるイングランド銀行(BoE)は、量的緩和は中央銀行が経済に直接資金を注入する手段と公言。またお金には紙幣のような物理的なものと、個人の銀行口座にあるようなデジタルなものが存在すると考えており、量的緩和にはデジタル通貨の導入が含まれていると述べています。

オントロジーはイングランド銀行の見解に賛同。より公正な量的緩和を実現し、貧富の格差を縮めるには、デジタル通貨やステーブルコインを広範囲に流通させることが有効と考えています。こうした考え方のもと、当社は以下のような活動を行っています。

  • 決済インターフェースAPI(Libra、Celo、Centre、Paxosなど)を集約して提供、各アプリケーションでの決済を実現
  • 為替ネットワークのコンプライアンス向上、手数料削減
  • ONT IDのオープンサービス化を推進し、異なるチェーンでのKYC(本人確認)、規制要件への適合、資産の登録を実現
  • グローバルな分散型ストレージサービス

自動車産業におけるブロックチェーン

次世代の車載OSは、スマートコントラクトを活用して人と車のインタラクションや小額決済を可能にします。オントロジーはすでにフォーチュン500に名を連ねる多くの自動車関連企業と協力して、オープンでインテリジェントな次世代車載OSの構築に取り組んでおり、ブロックチェーンを活用した次のような機能の導入を進めています。

  • ドアロックの自動認識:オントロジー上の公開鍵と秘密鍵を車のスマートロックとして使用
  • 車載暗号化モジュール:運転データや環境データを安全に収集・保護し、真正性を保証
  • 保険業界におけるリアルタイムな損害判定およびクレーム決済と、ブロックチェーンのシームレスな組み合わせ
  • 自動車保険の優待価格設定
  • オーナーがドライブマイニングで収益を上げることができる分散型ストレージへの接続
  • 分散型の自動運転データトレーニング
  • 自動車サプライチェーンでの追跡、部品の全ライフサイクル管理、自動メンテナンスリマインダーと決済、自動車部品の柔軟な生産
  • IoTデバイスの登録と管理、事前定義されたスマートコントラクト
  • 自動発注、タイムシェアリング・リース、徴収
  • 通行権管理:パトカーや救急車などの優先度の高い車両に権利を与えたり、売買が可能
  • 市街地や高速道路の交通管理、信号機の柔軟な変更
  • 賠償請求、恐喝などの詐欺事件のリスクを軽減
  • 自動運転車のガバナンス

オントロジーはこうした革新的な技術的進歩のなかでも、我々本来の倫理観に根ざし、ユーザーコミュニティに忠実であり続けます。今回ご紹介したロードマップは、今後数年間の取り組みをまとめたもの。皆様のご支援とともに、私たちが共有している熱意や目標を一歩ずつ達成できると信じています。

本リリースに関するお問い合わせ先

詳細は、contact@ont.io までお問い合わせください。

オントロジー(Ontology): https://www.ont.io/
Twitterアカウント:https://twitter.com/OntologyJP

Ontologyについて:
オントロジーは、高性能なパブリック・ブロックチェーンであり、分散型コラボレーション・プラットフォームです。オントロジーのユニークなインフラストラクチャーは、堅牢なクロスチェーン・コラボレーションとレイヤー2・スケーラビリティをサポートし、企業はニーズに合わせたブロックチェーンを柔軟に設計することが可能です。

スピード、セキュリティー、信頼性を高めるための分散型アイデンティティとデータ共有プロトコルをすべて備えたオントロジーの機能には、エコシステム全体で使用されるモバイルデジタルIDアプリケーション&DID(分散型アイデンティティ)の「ONT ID」、分散型データ交換&コラボレーションフレームワークの「DDXF」が含まれています。

サービスについて:
オントロジー(Ontology)の公式ウォレット「ONTO」は、分散型アプリ(dApps)、エアドロップ、ONT ID認証、分散型取引所(DEX)、ONT NFTなど、多様なオントロジー・エコシステムに接続できます。

ONTOは、デジタルアイデンティティとリアルな世界でのアイデンティティに対応。ユーザーはONTOを使って、独自のデジタルアイデンティティと、さまざまな要素を秘めたパーソナルポートレートを構築することができ、暗号アルゴリズムを使ってプライバシーを守ることができます。

ONTOは、デジタル資産を安全かつ確実に管理し、デジタル資産の可能性を広げます。同時に、認証システムと暗号化アルゴリズムを通して、信頼性の高い、制御可能なデータトランザクションシステムを構築します。

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