シンガポール証券取引所、ビットコインインデックスを開始へ──英データ企業と連携

シンガポール証券取引所のSGXが、英暗号資産データ会社と連携してビットコイン・インデックスを始める。欧米の機関投資家が暗号資産を投資対象として注目し始めるなか、ビットコインの価格指標に連動する投資ファンドを組成しようとする動きが、アジアの金融ハブのシンガポールでも活発化しそうだ。

SGXは9月1日、英クリプトコンペアと共同でビットコインインデックス(iEdge Bitcoin Index)とイーサリアムインデックス(iEdge Ethereum Index)を開始すると発表した。

SGXでインデックスサービス事業を統括するサイモン・カラバン氏は発表文で、「世界が資産形成におけるデジタル化をスピーディに進め、投資家は積極的にデジタル資産に適用しようとしている」とした上で、「新たなインデックスの創設は市場のニーズを捉えたもの」と述べた。

クリプトコンペアのデータによると、世界で運用される暗号資産などのデジタル資産残高(AUM=Asset Under Management)は、今年6月時点で45億ドル(約4700億円)。過去3年で20倍に膨らんだ。

現在、欧米と中東を中心とする資産運用会社がその残高のほとんどを運用している。今後、暗号資産取引が活発なアジアの資産運用会社が、暗号資産の運用を拡大していく可能性はさらに高まっていくだろう。

編集:佐藤茂
写真:シンガポールのビジネス街(Shutterstock)