米国家情報長官、中国の暗号資産における優位性を懸念──SECに書簡:報道

ジョン・ラトクリフ(John Ratcliffe)米国家情報長官は今月、SEC(証券取引委員会)のジェイ・クレイトン(Jay Clayton)委員長に、アメリカ企業の競争力を高める規制を導入するよう求めた書簡を送ったという。11月24日にワシントン・エグザミナー(Washington Examiner)が伝えた。

ラトクリフ長官は、世界の暗号資産を採掘(マイニング)する能力の半分以上を中国が占めていることや、中国人民銀行がすでに中央銀行デジタル通貨、いわゆる「デジタル人民元」を開発している事実などに触れたとされる。

さらにラトクリフ長官は、SEC幹部にクレイトン委員長に対して問題について説明するよう伝えたと報じられている。

エグザミナーによると、SECはクレイトン委員長が説明を受けるのかという質問に対して、すぐには回答しなかったという。

ラトクリフ長官はまた、この夏にトム・コットン(Tom Cotton)上院議員がクレイトン委員長に送った「政策の明確化」とデジタル通貨に関する正式なガイダンスの必要性を述べた書簡のコピーを書簡に添付したと言われている。

クレイトン委員長は年末にSECを退任する予定だ。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstock
原文:US Intelligence Chief Raises Concerns With SEC Over China’s Crypto Dominance: Report