ペイパルユーザーの約2割、アプリでビットコイン取引:米みずほ証券

米決済大手ペイパル(PayPal)ユーザーの約2割が、同社のアプリを利用してビットコインの取引を行っていることがわかった。米国みずほ証券が12月1日、調査レポートを公開した。

米みずほ証券が380人のペイパルユーザーを対象に行った調査では、約65%がペイパルの加盟店2800万店でビットコインを通貨として使用すると回答した。また17%はすでにアプリを使ってビットコインを売買していると答えた。

出典 : Mizuho Securities

エンゲージメントが高いビットコイントレーダー

調査によると、ビットコイントレーダーは非ビットコイントレーダーに比べて、アプリの利用頻度が3倍以上と高く、ビットコインがユーザー・エンゲージメントを高めていることがわかった。また、ビットコインユーザーの現金残高も比較的に多いという。

ペイパルのビットコイントレーダーの約50%は、ビットコイン取引を開始した後、ペイパルアプリの利用が増えたと回答した。一方で、エンゲージメントが低下したと回答したのは、わずか9%だった(同レポート)。

調査は、ペイパルがビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)の取引サービスを発表してから1カ月後に行われた。その数週間後に、同社は膨大な需要を理由にサービス開始を前倒しした。

課題も明らかに

一方、非ビットコイントレーダーをビットコインユーザーに変えることは、ペイパルにとって大きな課題であることも判明した。

調査によると、ビットコインを保有していないトレーダーのうち、将来、ペイパルアプリを使ってビットコイン取引を行う予定だと回答したのはわずか8%。一方、42%は「まだわからない」と回答したという。

​​調査結果を引用しつつ、米国みずほ証券は、ペイパルの目標株価を270ドルから290ドルに引き上げた。またペイパルに対する「買い」の評価を維持した。

翻訳:新井朝子
編集:増田隆幸、佐藤茂
写真:Sundry Photography/Shutterstock
原文:Almost 20% of PayPal Users Have Used App to Trade Bitcoin, Mizuho Says