米生保が100億円をビットコインに投資──機関投資家の参入相次ぐ

マサチューセッツ・ミューチュアル(マスミューチュアル)生命保険は12月10日、1億ドル(約104億円)をビットコインに投資し、500万ドル(約5億2000万円)の資金を投資ファンドのNYDIG(New York Digital Investment Group)に投下したと発表した。機関投資家のビットコイン市場への参入が相次いでいる。

NYDIGは23億ドル(約2400億円)の資産を運用する機関投資家向けファンドで、今回のマスミューチュアルのビットコイン投資を仲介した。

マスミューチュアル(Massachusetts Mutual Life Insurance)はビットコインを合理的な投資と見なした理由を明らかにしていないが、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の取材で、デジタル化が進展する世界への「有意義な投資」を求めていたと語っている。

NYDIGの投資戦略

マスミューチュアルの1億ドルのビットコイン投資は、同社が一般投資口座に保有する2350億ドル(約24兆5000億円)もの資金から見ると、わずかな金額に過ぎない。しかし、169年の歴史を持つ保険会社がビットコイン投資に参入したことで、主流投資家の間のビットコインの認知度に大きな影響を与える可能性がある。

機関投資家によるビットコイン市場への参入は、新型コロナウイルスの感染が拡大した今年の春以降、多くの事例が続いている。マスミューチュアルは今回の投資を仲介したNYDIGにも投資することで、機関投資家のビットコイン投資を促進するインフラにも目を向けている。

NYDIGは、機関投資家をターゲットにした活動に力を入れ、営業強化のための人材確保を行ったほか、11月下旬には1億ドルのビットコインファンドを組成している。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Boston Public Library
原文:MassMutual Buys $100M in Bitcoin, Bets on Institutional Adoption With $5M NYDIG Stake
(編集部より:本文中の金額を訂正して、記事を更新しました)