ドージコイン、誕生から5度の価格急騰──8年の歴史に値動きの特徴を探る

暗号資産(仮想通貨)の「ドージコイン(Dogecoin/DOGE)」は1月28日、1100%という驚異的な上昇を記録し、史上最高値を更新した。

ドージコインは、オーストラリアの起業家ジャクソン・パーマー(Jackson Palmer)氏とソフトウェアエンジニアのビリー・マルクス(Billy Markus)氏が2013年に開発した暗号資産。当時、数々の新しい暗号資産(アルトコイン)が登場し、その誕生を嘲笑するかのようにドージコインは多くのジョークの的となった。

特徴的な柴犬「ドージ」は、初期の暗号資産愛好家に人気だったインターネット・ミーム(インターネット上で話題となり、拡散した画像などを示す)をモチーフとしたものだ。

ドージコインの価格推移

ドージコインは、柴犬をモチーフにしたユニークな暗号資産として人気があり、大きな価格変動を経験してきた。過去には、TikTok動画や著名人の発言が価格上昇の要因となったこともあれば、特に何の理由もなく急騰したこともある。

これまでにドージコインが上昇した時期を振り返ってみよう。

1. 2017年の暗号資産ブーム

ドージコインの最初の大きな価格上昇は、2017年3月10日頃に始まった。多くの個人投資家が初めて暗号資産市場に押し寄せ、あらゆるアルトコインが上昇した。

70日あまりでドージコインは1890%以上上昇し、0.00021ドルからピーク時の5月21日には0.0042ドルに達し、時価総額は4億2300万ドルを超えた。その直後、あらゆる暗号資産に影響を及ぼした2週間の下落相場の間にドージコインは75%下落した。

2. ビットコインが1万9783ドルを突破、ドージコインも上昇

2017年11月までに暗号資産市場は上昇モメンタムを回復し、ビットコインは1万9783ドルに達した。暗号資産全体の時価総額は8300億ドルに達し、ドージコインも大幅に値を上げた。

2018年1月7日、ドージコインは0.02ドルを突破し、時価総額は16億ドルとなった。しかし、この高騰は短く、8日間で価格は70%以上も下落し、0.0047ドルまで落ち込んだ。

3. 暗号資産市場の回復

2018年4月14日、市場全体が「冬の時代」を迎える直前、多くの暗号資産は短期間、回復した。ドージコインは3日間で103%上昇し、0.0020ドルから0.0041ドルとなった。

時価総額は5億7300万ドルとなり、史上最高値から半分以上減少していた。

4. イーサリアム(Ethereum)/ドージコインの接続テスト

暗号資産市場の動きとほぼ無関係な大幅上昇は、2018年9月にイーサリアムとの接続テストが完了した時に起きた。

「我々は通常、このアカウントでは技術的なことは述べない。だが多くの人から問い合わせがある。今日、接続のデモがあった。うまくいった」

これは、イーサリアムとドージコインの2つのブロックチェーンの相互運用を可能にするアップデートになるだろうと思われていた。暗号資産コミュニティーのドージコインへの関心は高まり、価格は48時間で173%上昇した。

しかし、イーサリアム(ETH)価格が下落し、開発資金が不足したため、アップデートは保留となった。以来、今後の予定については、何も発表されていない。

5. ゲームストップ株騒動、イーロン・マスクのツイート

今年2021年1月11日、アメリカの株式市場は、米人気掲示板レディット(Reddit)の株取引コミュニティー「WallStreetBets(WSB)」の動きに大きく揺れた。WSBに集まる個人デイトレーダーは協調して、既存の大手金融機関に対抗するような動きを示し、ゲームストップ(GameStop)、ブラックベリー(BlackBerry)、ノキア(Nokia)など、大手ヘッジファンドなどが空売り(ショート)ポジションを取っていた株式を上昇させ、ファンドは大きな損失を被った。

1月28日には、WSBの株式市場での熱狂がドージコインに飛び火し、大きな価格上昇をもたらした。2日も経たないうちに、ドージコインは暗号資産取引所バイナンス(Binance)で0.087ドルまで急騰し、1100%の上昇となった。

世界で最も裕福な人物であり、ドージコインファンとして知られるイーロン・マスク氏のツイートをはじめ、インターネット上のさまざまな投稿も価格上昇を後押しした。

|翻訳:新井朝子
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Dogecoin Foundation
|原文:Top 5 Dogecoin Pumps Through the Ages