中国の暗号資産全面禁止、DeFi(分散型金融)にはプラスか

暗号資産(仮想通貨)投資家は、中国が暗号資産を全面禁止したことは、ピア・ツー・ピア(P2P)の直接取引を行うDeFi(分散型取引所)にとっては、結果的に好都合になると考えているようだ。

週末の市場の動きがそれを証明している。CoinDesk 20のデータによると、分散型取引所(DEX)の代表例とも言えるユニスワップ(Uniswap)とスシスワップ(SushiSwap)のネイティブトークンは24時間でそれぞれ22%、18%上昇し、ビットコインの上昇を大きく上回った。一方、中央集権型取引所のトークンは下落した。

「分散型への大転換が起きている。すべては中国の直近の、そして間違いなく最も厳しい暗号資産の全面禁止が原因だ」とSynergia Capitalのデニス・ビノコウロフ(Denis Vinokourov)氏はコメントした。

「その結果、自律分散型組織のメーカー(Maker)が発行するステーブルコイン、ダイ(DAI)はテザー(USDT)からかなりのシェアを奪う可能性が高い」と同氏は付け加えた。

中国人民銀行は9月24日、暗号資産関連のすべての活動を違法とし、海外の取引所による中国本土のユーザーに対するサービス提供を禁止した。また同行は、時価総額最大のステーブルコイン、テザー(USDT)について、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)と同様に法定通貨としては認めないとした。

暗号資産取引所のフォビ(Huobi)は新しい規制に対応するためにすでに中国での新規ユーザー登録を停止した。バイナンス(Binance)も同様の措置をとったと伝えられている。

フォビは26日朝、既存の中国人ユーザーのアカウントを年内までに徐々に停止すると発表。フォビトークン(HT)は一時6ドル付近まで下落し、8カ月ぶりの安値となった。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:UNI Token Rises 20% as China’s Blanket Ban on Crypto Businesses Puts Focus on Decentralized Exchanges
※編集部より:本文を一部修正して、更新しました。

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