米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は7月30日、FRBが金利を据え置くことを決定した後の記者会見で、トランプ大統領の関税政策はインフレを煽るリスクがあると引き続き主張した。
「関税の引き上げが価格を押し上げている」と、パウエル氏は述べ、「短期的なインフレ期待は上昇している」と続けた。
「FRBは(金利を)引き上げないことでインフレを静観しているといえるだろう」と、パウエル氏は説明した。
市場はこの発言を好意的に受け止めず、ビットコイン(BTC)の価格は2%近く急落して11万5800ドルとなり、米国の主要株価指数は0.5%程度の上昇から0.5%程度の下落へと転じた。
アルトコインの下落幅はさらに大きく、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)はそれぞれ、4%近く下落した。
FRBは、市場の予想通り、FF金利を4.25%~4.5%のレンジで据え置いた。しかし、投票では2人の反対意見があり、ウォラー理事とボウマン理事は25ベーシスポイントの利下げを支持した。
トランプ氏と2人のFRBメンバーからの金融緩和圧力にもかかわらず、パウエル氏は、少なくとも金利の据え置きという姿勢が揺るぐような兆候をまったく見せなかった。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:ジェローム・パウエルFRB議長(miss.cabul / Shutterstock.com)
|原文:Bitcoin Tumbles Below $116K as Jerome Powell Delivers Hawkish Remarks


