- シャープス・テクノロジーの株価は、SOLに特化したデジタル資産トレジャリーの構築に向けて4億ドル(約592億円、1ドル148円換算)の資金調達を発表したことを受け、70%急騰。
- Jamboの共同創設者であるアリス・チャン氏が最高投資責任者としてシャープスに加わり、ソラナ財団は5000万ドル(約74億ドル)相当のSOLトークンを割引価格で販売することを約束した。
- 米国ではデジタル資産トレジャリー企業が急増しており、ストラテジーのビットコイン戦略を再現しようとしている。
ナスダック上場企業のシャープス・テクノロジー(Sharps Technology)の株価は、ソラナ(SOL)に特化した世界最大の企業デジタル資産トレジャリーとなる可能性のある組織を設立するために、4億ドル(約592億円)の資金調達を発表したことを受け、25日に最大70%急騰した。
同社の資金調達は、パラファイ(ParaFi)、パンテラ(Pantera)、ファルコンX(FalconX)、コインファンド(CoinFund)、アリントン・キャピタル(Arrington Capital)など、デジタル資産分野で最も活発な投資家からの支援を受けた。今回の契約では、株式は1株あたり6.50ドルで売却され、行使価格9.75ドルのワラントが付与された。取引は8月28日までに完了する予定だ。
シャープスの株価は、米国時間午前に一時13ドルを超えたが、その後上昇幅を縮小し、22日の終値7.3ドルから53%上昇した。
シャープスは、調達資金を主にソラナ(Solana)ブロックチェーンのネイティブトークンであるソラナの取得に充てる計画だ。Solanaが支援するプロジェクトJamboの共同創設者であるアリス・チャン(Alice Zhang)も、最高投資責任者(CIO)兼取締役として同社に加わった。
プレスリリースによると、Solanaネットワークに焦点を当てた非営利開発組織であるソラナ財団(Solana Foundation)は、条件付きで、30日間の時間加重平均価格から15%割引で5000万ドル(約74億ドル)相当のSOLトークンを販売することを約束した。
シャープスは、株式市場を魅了している最近のトレンドである暗号資産(仮想通貨)の蓄積に方向転換した最新の上場企業だ。これらの企業はデジタル資産トレジャリー(DAT)と呼ばれることが多く、資本市場で資金を調達して暗号資産を購入し、マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏のストラテジー(Strategy)の成功を再現することを目指している。ストラテジーは、700億ドル(約10兆3600億円)相当を超える蓄積により、世界最大のビットコイン保有企業となった。
この熱狂はすでにSOLにも広がっており、SOLストラテジーズ(SOL Strategies)、DeFiディベロップメント(DeFi Development)、ウペクシ(Upexi)などの上場企業がSOLを積み上げている。
DATは暗号資産価格の代理指標として機能し、そのほとんどが、保有する原資産に対してプレミアム価格で取引されている。だが、市場が下落してプレミアムが縮小すると圧力にさらされ、購入を促進するための資金調達能力が制限される可能性がある。
SOLトレジャリー企業が10億ドル調達、DeFi Developmentは株式売却へ
シャープスの動きは、25日に発表されたSOLトレジャリー関連ニュースの一つに過ぎなかった。
著名な暗号資産企業であるギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)、マルチコイン・キャピタル(Multicoin Capital)、ジャンプ・クリプト(Jump Crypto)は、SOLに特化したトレジャリー企業を設立するために10億ドル(約1480億円)の資金調達を目指していると報じられている。これらの企業は上場企業を買収する計画で、主幹事としてキャンター・フィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald)を起用した。
一方、クラーケン(Kraken)の元幹部らが率いるDeFiディベロップメントは25日、SOL保有量の増加を目指し、株式売却により1億2500万ドル(約185億円)を調達すると発表した。
このニュースを受けて、DeFiディベロップメントの株価は19%下落した。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ETHDenverのソラナブース(Danny Nelson)
|原文:Sharps Technology Jumps 70% After Raising $400M for Solana Treasury


