ビットコイン現物ETFから12億ドルの流出──ウォール街の暗号資産への関心は依然として高い
  • ビットコイン現物ETFは先週、過去3番目に大きな資金流出を記録した。
  • それでもBTCとETHの価格は反発し、マクロ経済の不確実性から生じた最近の損失を縮小させた。
  • ウォール街の暗号資産への関心は依然として高く、ブラックロックやフィデリティといった大手企業がETFの品揃えを拡大している。

ビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)は、ウォール街が暗号資産(仮想通貨)への投資を拡大する中でも、先週、史上3番目に大きな流出を記録した。

SoSoValueがまとめたデータによると、先週はBTC現物ETFから12億ドル(約1860億円、1ドル=155円換算)以上が流出し、イーサリアム(ETH)の商品からも5億800万ドル(約787億5000万円)が流出した。一方、ソラナ(SOL)ETFには1億3700万ドル(212億3500万円)の資金が流入した。

この流出は、ビットコインが24時間で4.4%反発して10万6172ドル、イーサリアムが7.2%上昇して3617ドルとなり、アメリカ政府の閉鎖とマクロ経済の不確実性による損失の一部を回復した中で起きた。

市場観測筋は、ビットコイン価格の下落は2024年初頭以来の強力な資金流入が続いた後のポジション調整を反映したもので、投げ売りではないと主張している。

CoinDeskが以前報じたように、SOFR(担保付翌日物調達金利)とEFFR(実効フェデラルファンド金利)のスプレッドなどの流動性指標は10月下旬の高値から急激に縮小し、金融環境の緩和を示している。ドル指数の上昇は停滞し、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のスタンディング・レポ・ファシリティー(SRF)からの借入はゼロに落ち込んだ。これらの要因が相まって、金融市場におけるリスクテイクの再開を後押ししている。

ウォール街がディジェンズから主導権を奪う

ウォール街の暗号資産への関心は依然として強い。ブラックロック(BlackRock)のビットコイン現物ETFは年間を通して資金流入をリードし続け、フィデリティ(Fidelity)とヴァンエック(VanEck)は現物商品ラインを拡大している。しかし、こうした機関投資家の参加の大半は依然としてオフチェーンで行われている。

アルティウス・ラボ(Altius Labs)のアナベル・ファン(Annabelle Huang)氏がCoinDeskの記事で最近指摘したように、暗号資産の大口投資家は、オンチェーンではなくETFを通じてエクスポージャーを購入し続けている。これは、インフラがウォール街の信頼性基準を満たすとの確信が持てないためであり、市場の流動性と透明性の潜在力は部分的にしか実現されていない。

マーケットメイカーのEnfluxはCoinDeskへのメモで、この変化は暗号資産そのものの広範な進化を反映していると指摘した。投機的取引が専門的なインフラとメインストリームの金融との統合に道を譲りつつあるからだ。

「FRBが資金供給すればビットコインは上昇し、利回りが動けば下落する」と同社は述べた。「デカップリングの夢は今のところ消え去り、市場に残されたものは専門化するか、消滅するかのどちらかになるだろう」。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin ETF Outflows Hit $1.2B Even as Wall Street Deepens Its Crypto Bets

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