【市場動向】ビットコインが5万2000ドルに下落、膨れ上がったオプション取引

●ビットコイン(BTC)は25日16時(米東部時間=日本時間26日6時)時点、5万2184.38ドル付近で取引され、過去24時間で4.77%下落した。

●過去24時間の価格レンジは5万458.10ドル~5万4762.75ドル(CoinDesk 20のデータ)。

●1時間足チャートでは10時間平均と50時間平均の間で取引されており、テクニカル分析では横ばいシグナルとなっている。

コインベースでのビットコイン価格推移
出典 : TradingView

トレーダーがビットコイン価格が2週間ぶりに5万ドルに向けて下落したことを警戒する一方、オプション市場では26日に60億ドルの記録的な額が満期を迎えることによる短期的なボラティリティ上昇に備えている。

「今は手元資金を確保し、過剰な投資をしていないことを確認する時期。買い手は一歩引き、下落局面を買うのではなく、何が起きているのかを傍観しているだけのように思える」とCrossTowerのチャド・スタイングラス(Chad Steinglass)氏は述べた。

ビットコインは25日15時19分(米東部時間=日本時間26日5時19分)時点、5万2100ドル付近と横ばいからわずかに下落。それ以前には5万360ドルまで下落していた。3月8日以来、5万ドルを割ってはいないが、史上最高値6万1000ドルを大きく下回っている。

株式、為替、オプション市場

25日、米株式市場は史上最高値を下回りながらもかろうじて上昇、一方、アジアとヨーロッパの市場は下落した。株式市場の弱さがビットコイントレーダーのリスクテイク心理を妨げている可能性がある。

このところ、外国為替市場では米ドルが上昇している。ビットコインは米ドルと逆相関関係にあり、しばしば反対方向の動きを示す。

ビットコインオプション市場では26日、月次の満期を迎える。アナリストはビットコインが4万4000ドル付近まで下落した場合、買い手が最も損失を被り、売り手が最も利益を得る「マックス・ペイン」になると警告している。リスクはかなり小さいと考えられているが無視できない。

「現在、5万ドルから4万8000ドルの間で支持線を探っている。回復の具体的なサインは、26日のオプション満期後に出てくるだろう」とOKEx Insightsのフナイン・ナセル(Hunain Naseer)氏はコメントした。

一方、CoinDeskは25日、ブロックチェーン・データが示す強気相場の兆しを報じた。すなわち、相当な数のビットコインが暗号通貨取引所から引き出され、流動性の低い状態になっている。これはおそらく、長期保有者が移動させたことを示しているだろう。

「価格が下落したときに動く多くの大口購入者がいる限り、支持線は保たれる。今は見守るしかない」とスタイングラス氏はコメントした。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinDesk Bitcoin Price Index
|原文:Market Wrap: Bitcoin Slips to $52K; All Eyes on Friday’s $6B Options Expiry