【市場動向】ビットコイン、指標は強気を示す

ビットコインは15日、強気センチメントが高まり、4万6000ドルのサポートレベルを超えて取引され、当記事執筆時点、24時間で約3%上昇となった。イーサリアムは約5%上昇。

「ブロックチェーンの指標は、クジラ(大口保有者)の買い集めを示し続けている」とイギリスの暗号資産(仮想通貨)ブローカー、GlobalBlockのトレーダー、マーカス・ソティリオウ(Marcus Sotiriou)氏はコメントした。

最新価格

●ビットコイン (BTC):4万8152ドル、+3.4%
●イーサリアム(ETH):3553ドル、+5.6%

●S&P500:+0.9%
●ゴールド:1792ドル、−0.7%
●10年物米国債:1.302%

ビットコインは9月24日に四半期ごとのオプションの満期が迫っており、ボラティリティの要因となる可能性がある。スキュー(Skew)の図を見ると、行使価格5万ドルの建玉が最も多くなっている。

ビットコインのゴールデンクロス

ビットコインは日足チャートに「ゴールデンクロス」が出現した。価格が上昇しているときに一般的に発生する、レアな注目パターンだ。ゴールデンクロスの出現は、3カ月前にチャートに「デスクロス」が現れてからのビットコインの劇的な回復を意味する。

投資調査会社ファンドストラット(Fundstrat)は15日、ゴールデンクロスは一般的に「ポジティブな指標」とみなされていると顧客向けレポートに記した。ただし、すべてのケースに当てはまるものではないことは留意しておきたい。

コインシェアーズ(CoinShares)の投資ストラテジスト、ジェームズ・バターフィル(James Butterfill)氏は、専門家がゴールデンクロスを強気のテクニカル指標として言及した場合、トレーダーは「慎重」になるべきだとリンクトインの投稿で警告した。ゴールデンクロスは「ポジティブなリターンを必ずしも予測するものではない」。

ビットコイン、「ゴールデンクロス」出現

ステーブルコインがビットコインを押し上げる?

ステーブルコイン・サプライ・レシオ(SSR:Stablecoin Supply Ratio)──ビットコインの供給量とステーブルコインの供給量の比率をビットコイン建てで表したもの──が上昇し始めている。一部のアナリストは、SSRの上昇はビットコイン価格にプラスと考えている。

CryptoQuantは「SSRはちょうどサポートを試し、徐々に上昇している」と述べた。SSRが低いことはステーブルコインがビットコインに対して、より多くの購買力を持っていることを意味するという。

SSRは本質的に、ビットコインと米ドルの需要と供給のメカニズムを表す指標として機能する。過去のSSRの回復は下図に見られるように2019年1月のビットコインの上昇と一致している。

アルトコイン状況

ソラナ(Solana)のメインネット、約1日のダウンから回復:「イーサリアム・キラー」と呼ばれるソラナは、約20時間にわたっってダウンした後、15日早くに回復した。ダウンに際してソラナ・ラボ(Solana Labs)のCEO、アナトリー・ヤコべェンコ(Anatoly Yakovenko)氏は「ユーザー数が10億人の時より、今でよかった」とツイートした。ソラナは今年最も注目を集めているアルトコインのひとつで、7000%以上のリターンをあげている。

大手NFT市場オープンシー(OpenSea)でインサイダー取引疑惑:ノンファンジブル・トークン(NFT:Non-Fungible Token)の大手マーケットプレイス、オープンシー(OpenSea)は15日朝、従業員によるインサイダー取引の証拠を発見したと発表した。同社は「昨日、当社の従業員1名が、当社サイトで公開予定のアイテムを公開前に購入していたことが判明した」と声明で述べ、こうした行為を禁止する新しいポリシーを導入するとしている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Glassnode
|原文:Market Wrap: Bitcoin Rises as Traders Accumulate Positions