コナミがNFT事業を本格化、OpenSeaでグローバル販売

ゲーム開発を主軸に、フィットネスやスイミングスクールなどのスポーツクラブ事業を展開するコナミホールディングスが、NFT事業を本格化させる。ゲームコンテンツを中心としたデジタルアートの世界同時販売を始める。

コナミデジタルエンタテインメントは6日、アクションゲームシリーズ「悪魔城ドラキュラ(Castlevania)」を題材としたNFTを、マーケットプレイスのOpenSea(オープンシー)でオークション方式で販売すると発表した。今後、コンテンツの種類と数量をさらに増やしていく。

コナミは1月13日から、「KONAMI MEMORIAL NFT」のサイト上で、ゲームシーンや BGM、新たに描き下ろしたビジュアルなど14のアート作品を販売する。同サイトでオークションに参加するためのリンクをクリックすると、OpenSeaに移動し、「Castlevania 35th Anniversary NFT(悪魔城ドラキュラ35周年記念NFT)」のページが現れる。

NFT(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アートやイラスト、写真、アニメ、ゲーム、動画、トレーディングカードなどのコンテンツの固有性を証明することができる。NFTを利用した事業は世界的に拡大している。

コナミは、自社の制作部隊がNFTコンテンツの開発を進めてきた。ユーザー数が最も多く、知名度の高いOpenSeaを利用することで、世界中のファンに一気にリーチできるようにした(同社担当者)。

(画像:販売予定のNFTアイテム/コナミのHPより)

また、日本の大手ゲームメーカー、スクウェア・エニックスもすでにNFT事業に参入している。同社社長の松田洋祐氏は今月1日、NFT事業に加えて、ブロックチェーンゲーム(分散型ゲーム)開発の検討を始めていることを明らかにしている。

世界最大のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaは今週、3億ドル(約348億円)の資金調達の発表を行ったばかりで、調達ラウンドに参加した投資企業は同社の企業価値を133億ドル(約1.5兆円)と評価した。

OpenSeaは2017年に、デヴィン・フィンツアー(Devin Finzer)氏とアレックス・アタラー(Alex Atallah)氏によって設立され、NFTが2021年に世界的ブームを巻き起こすなか、NFTの取引サービス事業を急拡大させてきた。

|テキスト:佐藤茂
|トップ画像:Shutterstock.com