【US市場】様子見の動きで下落──インフレとウクライナ紛争への懸念続く

【US市場】様子見の動きで下落──インフレとウクライナ紛争への懸念続く

暗号資産(仮想通貨)市場には2日、インフレ懸念と地政学的リスクのなかで様子見となり、ほとんどが下落した。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は2日、今月中に利上げを開始する予定と述べた。「これまでのところ、エネルギー価格は上昇を強めている。経済全体に波及し、インフレ率を押し上げ、支出を圧迫することにもなる」とパウエル議長は米下院金融委員会で述べた。

トムソン・ロイター・コアコモディティーCRB指数は過去6カ月で30%上昇し、10年間の低迷の約50%を取り戻した。さらに、WTI原油価格は過去1週間で20%上昇、1バレル100ドルを超える10年ぶりの高値となっている。コモディティ価格の高騰は、経済成長の鈍化と市場のボラティリティの上昇につながる可能性がある。

一方、ロシアは停戦に向けた協議を進めているにもかかわらず、ウクライナへのミサイル攻撃を続け、兵力を増強している。

暗号資産市場では、ビットコインの取引高は2月24日の急増から減少し始めている。買いと売りの取引高の比率は中立。

それでも、複数の指標は、ビットコイントレーダーの支出能力が高まっていることを示しており、買いの増加を招く可能性がある。

最新価格

●ビットコイン:43,819ドル、-0.32%
●イーサリアム:2,949ドル、-0.34%

●S&P500:4,387、+1.86%
●ゴールド:1,929ドル、-0.71%
●米国10年債利回り:1.86%

ステーブルコインの購買力

アナリストは、ビットコインの価格上昇につながる、暗号資産トレーダーの潜在的な購買力に注目している。

下落相場では通常、暗号資産トレーダーはビットコインよりもステーブルコインの保有高を増やす。ステーブルコインは、暗号資産市場においてはドルに代わるもので、ビットコインの売買手段として利用される。

理論的には、ビットコインの供給量に対するステーブルコインの供給量の減少は、最終的に転換点となる可能性がある。トレーダーは押し目買いを進んで行っていると考えられるからだ。

ステーブルコイン供給レシオ(SSR)は価格のピークや底と概ね一致する。現在、SSRは極端な低水準ではなく、過去1週間、価格とともに上昇している。これは、グラスノードによると「ビットコイン価格が上昇する可能性が高まっている」ことを示しているという。

だが、SSRは先行指標か遅行指標かはまだわからない。ステーブルコインを保有するかビットコインを保有するか、トレーダーの判断は、価格の急変に敏感に反応するだろう。

ビットコインのステーブルコイン供給レシオ(Glassnode)

アルトコイン

●テラ、ステーキング額がイーサリアムを超える

テラ(LUNA)は過去1週間の価格上昇によって、暗号資産別に見たステーキング額がイーサリアム(ETH)を超えて、第2位となった。Staking Rewardsのデータによると、当記事執筆時点、テラのステーキング額は300億ドル(約3億5000万円)、約280億ドルのイーサリアムを超えた。テラの時価総額は340億ドルでステーキングがその大部分を占めている。

●ウクライナ、ドージコインの寄付も受け入れ:ウクライナ政府は、ドージコイン(DOGE)による寄付も受け入れる。ウクライナの副首相兼デジタルトランスフォーメーション大臣のミハイル・フェドロフ(Mykhailo Fedorov)氏が2日朝にツイッターで発表した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Glassnode
|原文:Market Wrap: Cryptocurrencies Pull Back Amid Inflation and Geopolitical Risk

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