米サークル、ユーロ連動型ステーブルコイン発行

米ドル連動型ステーブルコインのUSDコイン(USDC)の発行を手がける米サークル・インターネット・フィナンシャル(Circle Internet Financial)は、ユーロに裏付けられたステーブルコインを今月末に発行する。

ユーロコイン(EUROC)は、アメリカで認可された金融機関が保管するユーロ建ての準備金に完全に裏付けられると同社は16日に発表した。準備金の管理・保管を担う金融機関の1つはシルバーゲート銀行(Silvergate Bank)になるという。

ユーロ連動型ステーブルコインには、テザー(Tether)社が発行するユーロテザー(EURT)や、マルタに拠点を置くStasisのEURSがある。テザー社は最大のドル連動型ステーブルコイン、テザー(USDT)を発行しており、テザーの時価総額は700億ドル以上にのぼる。サークルのUSDコインは540億ドル。

「ユーロコインは、ユーロに裏付けられた認可済みのステーブルコイン。USDコインと同じフルリザーブモデルで発行され、USDコインを世界で最も信頼性の高いデジタル通貨の1つにした信頼性、透明性、セキュリティというUSDコインと同じ柱に基づいて構築される」と同社は声明で述べた。

準備金がユーロのみで構成されるのか、あるいはコマーシャルペーパーや債券などの金融商品を含むのかについては明示されていない。

欧州連合(EU)の規制当局と議員は、EU域内27カ国の顧客へのサービス提供を目指すステーブルコイン発行者向けの規則を策定中。6月末までに最終決定される「Markets in Crypto Assets(MiCA)法」には、特に大規模なステーブルコイン発行者に対する厳しい規則が含まれる。

アメリカの基準で発行されたユーロ連動型ステーブルコインをEUの指導者たちがどのように受け止めるか、またサークルが法案をどのように予想しているかはわからない。同社広報担当者は、アメリカ、EU、あるいは他の規制当局との交渉、あるいは交渉の有無についてはコメントしないと述べた。

「(ステーブルコインは)EUの通貨政策、安定性、主権に関する懸念を引き起こす可能性がある」と欧州議会の副議長エヴァ・カイリ(Eva Kaili)氏は以前、インタビューで語っている。

ユーロコインは6月30日、ERC-20トークンとしてイーサリアムブロックチェーン上で発行される。また、7月から準備金の証明書が第三者機関によって毎月発行されるという。

「米ドルに次いで世界で2番目に取引されているユーロに裏付けられたデジタル通貨に対する市場需要は明らか」とサークル創業者兼CEOのジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は声明で述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:USDC Issuer Circle to Introduce Euro-Backed Stablecoin in U.S.