暗号資産は引き続きリスク資産として取引:バンカメ

暗号資産(仮想通貨)は依然としてリスク資産として取引され、世界的な金利上昇を受けて下落していると、バンク・オブ・アメリカは9月23日、レポートに記した。

だが回復へのポジティブなサインとして、ステーブルコインの取引所への流入が見られるという。先週、ステーブルコインの取引所への流入額は4億9000万ドル(約704億円)となり、前週から58%増加した。

「支払い/送金など実世界でのユースケースが広がり、分散型オラクルネットワークのような実世界のデータ提供者が機能性を高めている」とレポートは指摘した。

レポートによると、4大ステーブルコインの取引所への流入額は3週連続で増加している。ただし、バイナンスUSD(BUSD)の大きな流入と、USDコイン(USDC)の流出は、暗号資産取引所バイナンス(Binance)が複数のステーブルコインをバイナンスUSDに自動的に変換することを決めたことを受け、投資家が先回りしてUSDコインをバイナンスUSDに変えた結果かもしれないとレポートは述べた。

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また7月中旬から8月中旬にかけてイーサリアム(ETH)は上昇したものの、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行、いわゆるMerge(マージ)は、拡張性の懸念や高い手数料の問題を解決するわけではないと投資家が理解したことで、価格は反落しているとレポートは述べた。投資家は「将来のアップグレードについて様子見姿勢」にシフトしているという。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:イーサリアムの1カ月の価格推移(CoinDesk)
|原文:Bank of America Says Cryptocurrencies Continue to Act as Risk Assets