ゴールドマンのドル高予想はビットコインの悪材料か

ドル高のピークは「数四半期先だろう」とゴールドマン・サックスのストラテジスト、カマクシャ・トリベディ(Kamakshya Trivedi)氏は顧客向けメモで述べた。

「FRB(米連邦準備制度理事会)が緩和に乗り出すことは2024年まで期待できず、インフレの谷も数カ月先になりそうだ」(トリベディ氏)

同氏は、高インフレの時代でもあった1970年代を振り返ると、経済活動が低下し、FRBが金融政策を緩和するまで、ドル安は始まらなかったと指摘した。

ビットコイン(BTC)にとって悪いニュースだろう。この1年の弱気相場の理由が複数あるなかで、最大の要因はドル高だ。2021年半ばに90ドル台を下回る水準で底を打った米ドル指数は現在、113.69まで上昇し、2002年はじめ以来の高水準となっている。

トリベディ氏は、いくつかのポジティブな見通しをあげた。すなわち、ヨーロッパ経済が強さを取り戻すこと、日本銀行の次期総裁がタカ派的な姿勢になり得ること、中国が新型コロナウイルスに対する厳しい政策を撤回する可能性があることだ。これらはすべて米ドルに対する圧力となる。だが「まだその段階ではない」と同氏は述べた。

ビットコインは週末、おおむね1万9200ドル付近で推移したが、日本時間24日朝、やや上昇して1万9600ドル付近となっている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Goldman’s Bullish Dollar Forecast Could Spell More Bad News for Bitcoin