バイナンス、分散型ストレージシステムのホワイトペーパー

暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のブロックチェーンネットであるBNB Chainは2月1日、新しい分散型データストレージシステム「BNB Greenfield」のホワイトペーパーを発表した。

BNB Greenfieldは、スマートコントラクトを統合したWeb3アプリケーションを備えた分散型ストレージシステムで、利用にはバイナンスコイン(BNB)が使われる。このシステムは、データの完全な所有権をユーザーとDapp(分散型アプリ)に与えることを目的としており、Webサイトのホスティング、データストレージ、パーソナル・クラウドアプリケーションなどをサポートできる。

ホワイトペーパーによると、Amazon Web Services、NodeReal、Blockdaemonの開発者コミュニティが、今後数カ月以内にBNB Greenfieldのテストネットの立ち上げを目指しているという。

FTXなど、複数の大手中央集権型暗号資産取引所の崩壊を受けて、バイナンスはDeFi(分散型金融)領域で影響力を高めている。だがBNB Chainの以前のバージョンであるバイナンススマートチェーン(Binance Smart Chain:BSC)は、あまりにも中央集権的で、ラグプル(資金の持ち逃げ)などが起こりやすいと批判された。

分散型ストレージシステムのホワイトペーパーの発表は1日、他のストレージトークンにわずかな影響を及ぼした。ファイルコイン(FIL)、ストージ(STORJ)、Arweave(AR)は当記事執筆時点、発表以前の価格からそれぞれ2%、5%、6%上昇している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Unsplash
|原文:Binance’s BNB Chain to Offer New Decentralized Storage System