バイナンスCEO、バイナンスUSDと距離を置く──「我々が作ったものではない」

暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のチャンポン・ジャオCEOは、米規制当局の措置によって新規発行が停止されたステーブルコインのバイナンスUSD(BUSD)について、必ずしも密接に関わっているわけではないと述べ、距離を取った。

「BUSDはバイナンスが発行しているわけではない。我々は、パクソスが我々のブランドを使用する契約を結んでいる。だが(BUSDは)我々が作ったものではない」とジャオ氏は14日、Twitter Spacesで語った。

「BUSDは時間とともに徐々に減少していく。我々はより多くのステーブルコイン発行者と連携していく」とジャオ氏は、USDコイン(USDC)やテザー(USDT)など、すでに他のステーブルコインをサポートしていることに触れて、続けた。

サークルの告発も否定

さらにジャオ氏は、サークルがバイナンスUSDの準備金についてNYDFSに告発したというブルームバーグが伝えたニュースを否定した。

「私はサークルがそんなことをしたとはまったく思っていない。プロフェッショナルな業界同業者は他の同業者にそんなことをしようとは考えないだろう」とジャオ氏は述べた。

「そんなことは、我々が今、直面しているように業界全体を傷つけるだけ…今は、あの記事を深刻に受け止めすぎないことだ」(ジャオ氏)

バイナンスUSDの発行を手がけるパクソス(Paxos)は2月13日、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の要請を受けて、新規発行を停止すると述べた。だが、バイナンスUSDが無認可の証券にあたるという当局の主張は否定している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk TV
|原文:Binance CEO Distances Himself From BUSD Stablecoin as Regulators Act
※編集部より:本文を一部修正し、更新しました。