バイナンス、法定通貨に連動したデジタル通貨プロジェクト「ヴィーナス」を始動──政府、企業との連携を模索

大手仮想通貨取引所のバイナンスは、世界の法定通貨に連動したデジタル通貨の開発を始動させた。プロジェクト名を「ヴィーナス(Venus)」と名づけた。

同社は8月19日、ヴィーナス・プロジェクトに伴い、各国の政府と企業、ブロックチェーン関連の企業らとの連携を模索していると発表した。

Facebookが現在開発を進めているデジタル通貨プロジェクトは「リブラ(Libra)」と名づけられ、「てんびん座」を意味する。ヴィーナスは英語で「金星」の意味を持つ。

バイナンスはこれまで他の通貨に連動する「ステーブルコイン」の開発を複数行ってきた。ビットコインに連動した「BTCB」や、イギリス・ポンドに連動する「BGBP」がある。また2018年11月には、米ドルに連動した仮想通貨「USDC」も同社に上場している。

FBのリブラ構想では28社がリブラ協会に加盟し、同構想を進めている。バイナンスも同様に、各国の企業パートナーと連携することで国境を超えたデジタル通貨の利用拡大を図っていく。

同社はCoinDeskに対し、「ステーブルコインは世界中の国々の伝統的な法定通貨を徐々に塗り替えていき、デジタル経済における新たなスタンダードを作り上げていくだろう」とコメントした。

文:小西雄志
編集:佐藤茂
写真:Shutterstock
取材協力:Daniel Palmer, Coin Desk
(編集部より:詳細を加えて、記事を更新しました)