主要中央銀行のバランスシート、拡大に転じたか

世界の主要中央銀行は、インフレ抑制のために2022年にスタートさせたバランスシートの縮小を停止したようだ。

いわゆる「量的引き締め(QT)」は最近終了し、主要中央銀行──米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行(BOE)、日本銀行(BOJ)のバランスシートは拡大に転じたようだ(ニュースレターのThe Market Earが掲載した、マクロ経済調査会社TS Lombardのデータによる)。

「市場にとって追い風となる可能性がある」とThe Market Earは4月13日のニュースレターに記した。中央銀行のバランスシートの拡大は、ビットコインなどのリスク資産にとって強気になると考えられている。

FRBが銀行破綻を受けて最近行った金融機関への融資拡大が、新たなマネー創造につながるかどうかはまだ判断がつかない。一方、日本銀行は債券購入を通じてバランスシート拡大を継続しており、ECBとBOEの縮小を補う形になっている。

中国のクレジットインパルスは最近、上昇に転じ、融資が再び拡大する兆しを見せている。

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TS Lombard, The Market Ear

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TS Lombard, The Market Ear
|原文:World’s Most Influential Central Banks’ Balance Sheets Look to Have Troughed