1ビットコイン以上を保有するウォレット、100万個を突破

1ビットコイン(BTC)以上を保有するウォレットがGlassnodeのデータによると、5月15日に100万個を超えた。市場環境が重荷となるなかでも、長期的なセンチメントが維持されていることを示している。

データを見ると昨年11月から今年1月にかけて、1BTC以上を保有するウォレットは7万9000個増加。このタイミングは、FTXが崩壊し、ビットコイン価格が一時、2万2000ドル超から1万6000ドル以下まで下落した時期と重なる。

Glassnode

最近の「Bitcoin Request for Comment」トークン、いわゆるBRC-20トークンの上昇は、ウォレットの増加にはあまり寄与しておらず、3月にBRC-20規格が発表されてから、1BTC以上を保有するウォレットの増加は3万個にとどまった。

また、1BTC以上を保有するウォレットが増えているにもかかわらず、市場関係者の中には、現在のビットコイン取引の大部分は小口ウォレットによるものと捉えている人もいる。

「2019年の最後のピーク時、大部分のビットコイン取引は1000ドル〜1万ドル(13万5000円〜135万円)の大口取引に偏っていた。ほとんどのビットコインユーザーが取引のためにブロックチェーンを使用していたことを示している」と、ETCグループのリサーチ責任者トム・ロジャーズ(Tom Rodgers)氏はCoinDeskに述べ、以下のように続けた。

「これを先週と比較してみよう。1ドル未満の取引が最も多くを占め、35万9560件となった。これは、ビットコインのベロシティ(流通速度)が大幅に上昇していることを示している」

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Glassnode
|原文:One Million Individual Wallets Now Hold a Whole Bitcoin