「恐怖と貪欲指数」は2021年11月以来の高水準──強気相場が一息つく可能性

投資家心理を表す重要な指標は、暗号資産(仮想通貨)市場の強気が一息つく可能性を示唆している。

alternative.meによると、Crypto Fear and Greed Index(暗号資産の恐怖と貪欲指数)は70.6まで急上昇し、2021年11月以来の高水準となった。この指数は0から100の範囲で、市場の勢い、ボラティリティ、出来高、ソーシャルメディアなどいくつかの指標を使用して、ビットコインなど主要な暗号資産の市場センチメントを分析・測定している。

この指数は50~74で「貪欲」を示し、75以上の数値は「極端な貪欲」を示す。スコアが高いほど、投資家はビットコイン(BTC)の将来性に自信を持っている。

賢明なトレーダーは、この指数が極度の恐怖を示すときは買いを好み、投資家の貪欲を示すときは慎重になる。伝説の投資家、ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏はかつてこう言った。「投資家は、他人が貪欲なときは恐れを抱き、他人が恐れを抱いているときだけ貪欲になるのが賢明だ」。

言い換えれば、ビットコインは、2週間足らずで28%上昇した強気の展開が一服する可能性があるということだ。

Greed&Fear指数は2021年後半以来の最高値となる72まで急上昇した。(alternative.me)

主要暗号通貨の相対力指数(RSI:相場が上昇、下落のどちらの勢いが強いかを示す指数)も同様の傾向を示している。現在RSIは70以上、つまり買われすぎの数値を示している。RSIの買われすぎの数値は、しばしば強気相場の息切れを予兆する。

時価総額トップの暗号資産であるビットコインは今週初め、スポットETFへの賭けを主因に、3万5000ドルを超えて17カ月ぶりの高値となった。すべての暗号通貨の時価総額は2週間前の1兆100億ドル(約151兆5000億円、1ドル=150円換算)から1兆2600億ドル(約189兆円)に急増している。

70を超える相対力指数(RSI)は買われ過ぎの状態を示している。(TradingView/CoinDesk)

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:TradingView/CoinDesk
|原文:Crypto Fear & Greed Index Hits Highest Since November 2021