NOT A HOTEL、IEOに向けてGMOコインと覚書締結──発行主体として「NOT A HOTEL DAO」設立

ハイエンドな別荘をシェア購入できるサービスなどを展開する「NOT A HOTEL」。昨年、1日単位で利用できる宿泊権となる「メンバーシップNFT」を販売して話題を集めた同社がIEOによる独自トークン「NOT A HOTEL COIN(以下、NAC)」の発行を目指して、GMOコインと覚書を締結した。

NACは、同社の完全子会社「NOT A HOTEL DAO」が発行。IEOで調達した資金を使って、自社施設や新規開発用の土地を保有・運用する。またNAC保有者は、NACをDAOにステーキングすることで、NOT A HOTELへの宿泊権、もしくはNACを報酬として受け取ることができるという。

RWA(現実資産)が裏付け

NOT A HOTELのサービスは、1棟購入なら数億円、シェア購入で数千万円、メンバーシップNFTでも数百万円の価格帯だったが、NACはより入手しやすい価格設定となる模様。DAOについて同社は「NOT A HOTELの利用をより身近に、より多くの方に提供するための画期的な仕組み」と説明している。

つまり、まだ具体的な詳細は不明だが、NACを定期的に購入し、ステーキングが一定量に達すれば宿泊権を手にすることができるという。宿泊権はステーキング報酬として付与されるため、購入したNACを消費することはない。

また、NACはNOT A HOTEL DAOが保有する施設や土地、いわゆるRWA(現実資産)が裏付けとなる一面をもつ。日本でのIEOはこれまで、新規ビジネス、つまりは「無形」の資産に対する投資がメインだったが、同社はRWAをベースとしたIEOは日本初であり、安定した資産形成が可能としている。なお、保有資産の状況はアプリでいつでも確認できる。

NOT A HOTEL DAOのアプリイメージ

なお、DAO(分散型自律組織)は、日本ではまだ法整備が進んでいないため、NOT A HOTEL DAOは当初は株式会社としてスタートし、法整備が進み次第、分散型自律組織としてのDAOへの移行を検討するという。

ユーティリティの実現

NACの発行について、代表取締役CEOの濵渦伸次氏は「現状、トークンを使って何かを体験した人はいない。出口がなく、ポンジスキームのようになりがち。我々は、ユーティリティ性の高いものを作っていきたい」と語った。

昨年の「メンバーシップNFT」の販売でも、初めてNFTを購入するという人が大半を占め、8割が現金での購入だったという。「新しいクリプトユーザーを生み出していきたい」と濵渦CEOは続けた。

また、同社の最初のプロジェクト「AOSHIMA」は、宮崎市が保有する国定公園にある廃墟の跡地だったが、今では緑豊かな南国リゾートに生まれ変わっている。今後、DAOに参加するメンバーへのアンケートなどを通して同様の課題を抱えるエリアを開拓し、DAOが調達した資金を活用して地方創生を実現していくことも、DAOの目的として掲げている。

|文・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:リリースより