米証券取引委員会(SEC)は、イーサリアム信託商品(ETHE)をETF(上場投資信託)に転換することを求めるグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)の申請をめぐる決定を延期した。この前日には、SECは世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)の同様の現物イーサリアムETFの申請に関しても同じ措置をとった。
SECはこれまで現物の暗号資産ETFに反対しており、1月に初めてビットコイン現物ETFのみアメリカでの運用を許可した。25日にグレイスケールの申請に関する決定を延期したのは、ブラックロックの申請が延期されたのと同様、驚くべきことではない。
SECによるビットコイン現物ETF申請の承認に向けて、発行会社と取引所は規制当局からのさまざまな質問に対処するために文書を更新して提出していた。現物イーサリアムETFの申請がこの段階まで進んでいるかどうかは不明だ。
しかし、今週の提出書類では、現物イーサリアムETFがビットコイン現物ETFに似ているかどうかについての質問を含め、一般の人々が議論に加わるべき多くの疑問が投げかけられている。
提出書類では、「コメンテーターは、ビットコイン上場取引型金融商品(ETP)の上場を支持する議論が株式にも同様に当てはまることに同意するか?」、「イーサリアムの詐欺や操作に対する脆弱性に関する特有の懸念を引き起こす、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)のコンセンサスメカニズムや少数の個人・団体による管理・影響力の集中など、イーサリアムとそのエコシステムに関連する特定の特徴はあるか?」との質問が行われている。
その他の質問は、市場操作、現物市場と先物市場に相関関係があるかどうか、CME先物市場がかなりの規模かどうかなどに焦点を当てたもので、SECがこうした申請を審査する際にビットコインに関して尋ねた質問と同様のものだ。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Nikhilesh De/CoinDesk
|原文:Spot Ether ETF Applications Decisions Delayed by SEC