アナリストはイーサリアムに強気だが、オプション市場はそうではない

イーサリアム(ETH)は今後数カ月でマーケットリーダーになる可能性があるとアナリストたちは1月初めに述べた。イーサリアムブロックチェーンのネイティブトークンは、分散された暗号資産ポートフォリオの中核となる資格があるという。しかし、現在のところ、オプション市場はそのようなセンチメントを共有していないようだ。

アンバーデータ(Amberdata)によると、ETHに連動するオプションは、3カ月間は弱含みのバイアスを示し、その後の数カ月はやや強気のバイアスを示している。

オプションは、買い手が価格の上昇や下落から利益を得たり、それに対するヘッジを可能にするデリバティブ取引だ。コール・オプションは価格上昇から利益を得るのに役立ち、プット・オプションは価格下落からの保護を提供する。

ETHの1週間コール-プット・スキュー(7日後に期限を迎えるプットに対するコールの需要を示す指標)は、1月24日にほぼ-8まで低下し、過去3カ月で最低となった。これは、イーサリアムの価格が下落するとの見方が優勢であることを示している。

オブザーバーによると、ETHのプットが相対的に豊富なのは、ETHの重要なサポートを下回る動きと、追加利回りを得るためにコールを売る投資家の関心に起因するという。

オプション・インサイツ(Options Insights)の創設者イムラン・ラクハ(Imran Lakha)氏は「ETHのプットの急激な増加は、コール売りの影響と2400ドルの重要なテクニカル・サポートが破られ、価格が2200ドルに向かって押し下げられていることを反映している」と暗号資産(仮想通貨)オプション取引所デリビット(Deribit)のブログ投稿で述べた。

さらにラクハ氏は「ETHにとって重要なサポートレベルは2150ドルであり、これを突破するとさらなる下落につながる可能性がある。最近の市場の動きは、ETHの短期的見通しに慎重であることを示しており、ヘッジの需要が高まっている」と付け加えている。

イーサリアムのコール-プット・スキュー。(Amberdata)

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Amberdata
|原文:Ether Options Out of Sync With Bullish Sentiment on Street