- ビットコインは2月28日に9.5%上昇し、連勝を伸ばした。
- アナリストは、今後数カ月で10万ドルへの上昇が続くと予測している。
- Glassnodeによると、マーケットニュートラルのビットコイン・キャリートレードは年率14%のリターンを提供している。
チャートプラットフォームのTradingViewによると、ビットコイン(BTC)は2月28日に9.5%急騰し、10月23日以来最大の1日の上昇率を記録した。
価格は複数の取引所で一時6万4000ドルまで上昇し、2021年11月以来の高値を記録した。26日の安値5万1500ドル近辺からの放物線的な動きは、ウォール街がスポットビットコイン上場投資信託(ETF)を受け入れているためだと広く考えられている。より広範な暗号資産(仮想通貨)市場の指標であるCoinDesk 20 Index(CD20)は、今週10%以上上昇した。
この上昇は今後数カ月続き、価格は10万ドルに達するというのがコンセンサスだ。
暗号資産取引所ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストは「我々の分析では保守的な価格目標である、10万ドルから12万ドルは2024年第4四半期までに達成され、サイクルのピークは2025年に達成される」と予測している。
「ETFは『パッシブ需要』を招いた。これは、需要が価格に依存しない投資家から来ていることを意味する。ETFが導入される数年前からそうであったように、彼らはBTCを取引可能なボラティリティの高い資産ではなく、価値の蓄積として認識している」とアナリストは付け加えた。
今週初め、テクニカル分析の専門家であるピーター・ブラント(Peter Brandt)は、ビットコインは2025年9月までに20万ドルに達する可能性があると述べた。
このような予測は、ディレクショナルトレーダーを勇気づけるに違いないが、ノンディレクショナルトレーダーが取り残されたと感じる必要はない。というのも、キャッシュアンドキャリー裁定(アービトラージ)取引(キャリートレード)は現在、いわゆるリスクフリーレートである米国債10年物の利回りの3倍以上の利回りを実現しているからだ。
キャリートレードは、スポット市場と先物市場の価格乖離から利益を得ようとするマーケットニュートラルの戦略だ。裁定投資家は、先物がスポット価格よりプレミアムで取引されている場合、スポット市場のロング・ポジションと先物のショート・ポジションを組み合わせる。先物の満期が近づくにつれプレミアムは蒸発し、決済日には先物はスポット価格に収斂し、裁定投資家には比較的リスクの少ないリターンがもたらされる。
ブロックチェーン分析会社のGlassnodeによると、3カ月先物を含むビットコインのキャリートレード戦略の利回りは14%を超える。これは10年債利回り4.27%の3倍以上、1年債利回り5%の2.8倍だ。
相対的に高いこうした利回りは、暗号資産市場にさらに多くの資金を呼び込む可能性がある。
Glassnodeは週次のニュースレターで「先物市場で得られる利回りは、マーケットメーカーをデジタル資産分野に呼び戻し、市場の流動性を深化させる可能性が高い」と述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Logs Biggest Single-Day Gain Since October, Market-Neutral Bets Yield 3x U.S. Treasury Notes