ジェネシス、顧客資産の77%にあたる30億ドルを返還へ
  • ジェネシスは裁判所が承認した清算計画で、顧客資産の77%(30億ドル相当)を返還する。
  • 破産請求の取引プラットフォームは、破産が発表された直後には、請求の35%が返済されるとしていた。
  • デジタル・カレンシー・グループは払い戻しを受ける企業には含まれない。

提出書類によると、ジェネシス(Genesis)は、顧客資産の約77%に相当する30億ドル(約4650億円、1ドル=155円換算)の現金と暗号資産(仮想通貨)を債権者に分配することについて裁判所の承認を得た。ただし、デジタル・カレンシー・グループ(DCG)は支払の対象には含まれない。

ジェネシスの持株会社であるジェネシス・グローバル・ホールドコ(Genesis Global Holdco)LLCとその子会社は、スリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)とFTXの破綻による多額の損失を理由に、2023年1月にニューヨークで連邦破産法第11条の適用を申請し、上位50社の債権者に対して35億ドル(約5425億円)以上の負債を抱えていた。

申請直後、マーケットは破産手続きが迅速に完了して顧客が救済されることに懐疑的だった。破産債権マーケットプレイスのXclaimは2023年1月、ジェネシスの債権をその資産の価値の35%としていた

今現在、ビットコイン(BTC)またはイーサリアム(ETH)のジェネシスへの請求権は、1000万ドル(約15億5000万円)以上の債権は97-110%の間で、100万ドル(約1億5500万円)未満の債権は74-94%の間で取引されている。

(Xclaim)

また、ジェネシスに対する法定通貨またはステーブルコインの請求は、100万ドルから1000万ドルでは89-91%、100万ドル未満の請求では73-88%で取引されている。

ジェネシスの親会社であるDCGは、支払いの対象になっていない。

「今回の記録は、無担保債権者への支払い後、DCGに持分保有者として回収を提供するのに十分な価値が債務者の資産にないことを明確に立証している」とシーン・レーン(Sean Lane)判事は提出書類の中で述べている。「債権者の請求額を考慮すると、裁判所がDCGが提案する方法で債権者の請求額を評価したとしても、DCGは株式保有者として数十億ドルの資金を失っている」。

DCGは以前、顧客からの請求の上限を2023年1月時点の暗号資産の価値とするよう主張しており、これにより顧客への全額返済とDCGの回収が可能になると考えていた。

提出書類の中でレーン判事は、DCGがスリー・アローズ・キャピタルの破綻によるジェネシスの債務のうち11億ドル(約1705億円)を10年間の約束手形で引き受けたが、この流動性の低い債務では損失をカバーできず、DCGの財務慣行が精査されることになったと指摘した。

DCGとジェネシスの間には与信枠もあったが、ジェネシスは、DCGが融資を受けたものの支払いが滞っているとして、DCGを提訴するに至った。

DCGとジェネシスは2023年11月、6億2000万ドル(約961億円)の融資をめぐる訴訟で和解するため、DCGはこれまでに2億2730万ドル(約352億円)を支払い、4月までにさらに2億7500万ドル(約426億円)を支払うことになったと発表した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Genesis Set to Return $3B Customer Assets in Finalized Bankruptcy Liquidation Plan