雇用統計が招いたビットコインとイーサリアムの価格下落は押し目買いのチャンス:QCPキャピタル
  • BTC、ETHの雇用統計発表後の価格下落は、買いを入れる良い機会だ、とQCPキャピタルは述べた。
  • また、同社は、G7による金利引き下げを無視することは、FRBにとって難しいだろうとも付け加えている。

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、6月7日に発表された予想を上回るアメリカの雇用統計によってアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が後退して以来、勢いを失っている。

シンガポールに拠点を置く投資会社QCPキャピタル(QCP Capital)によると、この2大暗号資産(仮想通貨)の統計発表後の価格急落は、掘り出し物を手に入れる絶好の機会だという。

7日に発表された非農業部門雇用者数(NFP)は、5月のアメリカ経済において雇用者数が27万2000人増加したことを示した。これは18万5000人と推定されていた数値を大幅に上回り、下方修正された4月の16万5000人を大きく上回るものだった。失業率は4%に上昇したが、インフレの指標となる平均時給は前月比0.4%上昇し、0.3%上昇という予想を上回った。

市場は9月にFRBが0.25%の利下げの行う可能性を、85%から60%に即座に引き下げ、暗号資産を含むリスク資産の下落につながった。JPモルガン(JPMorgan)とシティ(Citi)は7月にFRBの利下げがあるという予測を取り消し一部の観測筋は利上げや流動性引き締めを再び話題に挙げている。7万2000ドルを超える上昇が期待されていたビットコインは、CoinDeskのデータによると、3%近く下落し、6万8400ドルにまでなった。イーサリアムとCoinDesk20指数(CD20)もビットコインに追随した。

QCPキャピタルは、他の中央銀行が借入コストを引き下げている中にあって、FRBが金利を高く維持するのが難しいだろうと述べている。

「NFPの強い上昇(18万5000人の予想に対して27万2000人)はサプライズだった。そして雇用者数の増加は失業率の上昇(3.9%から4.0%)を伴った。アメリカのインフレ率発表と連邦公開市場委員(FOMC)を前に、リスク回避のきっかけとなるほど混乱を招いた」と、同社はマーケットアップデートで述べた。

「今後、市場は少なくとも1回の利下げを織り込むため、この株価下落は買い時であることに我々は同意する。世界中で利下げが続いている中、アメリカが利下げを無視することは難しいだろう」とQCPキャピタルは述べている。

先週、欧州中央銀行(ECB)とカナダ銀行が利下げを行い、G7(主要7カ国)はいわゆる金融緩和サイクルを開始した。MacroMicroによると、今年に入ってから利下げを行った中央銀行は増加している。

他の中央銀行(FRBを含む)も、膨らむ公的債務を管理するための戦略の一環として、報復的な金利引き下げ(通貨戦争とも呼ばれる)にまもなく加わる可能性があり、その結果、暗号資産のような代替投資への需要が意図せず高まるかもしれない。

「当社のデスクでは、この下落局面で強気な資金流入が見られ、特にBTCにおいて、積極的なプット売りやコールスプレッド買いが見られた」とQCPは述べている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Payrolls-Led Bitcoin, Ether Price Swoon Is ‘Buy the Dip’ Opportunity, Crypto Trading Firm Says