ビットコイン、階段状の上昇トレンド継続に1億2000万ドルの売りの壁:テクニカル分析

- BTCの最近の横ばい取引は、今月初めに10万ドル台へ上昇した後の調整局面を示している。
- 10万4800ドルと10万5000ドル付近での大規模な売り注文が、次の上昇局面への障害となっている。
ビットコイン(BTC)の買い手は、クラシックな「階段状」の上昇トレンド、つまり周期的な制御された上昇を継続するため、1億2000万ドル(約174億円、1ドル=145円換算)規模の抵抗に直面していることをオーダーブックが示している。
4月9日以来、ビットコインは約38%上昇し、7万5000ドル付近から10万4000まで上昇した。これは、貿易摩擦が緩和され、主要な市場参加者が資金を投入したためだ。
この上昇は、古典的な階段状パターンと説明できる。最初の強気な上昇の後には、次の上昇局面を準備する調整期間が続く。
例えば、7万5000ドルからの最初の急騰の後は、8万3000ドルから8万5000ドルのレンジでの取引が続いた。その後の上昇局面では、9万2000ドルから9万6000ドルのレンジで調整が起きた。

同様に、5月10日以降、価格は主に10万1000ドルから10万5000ドルの間で変動し、10万ドル台への突入後の調整局面を示している。
ここから次の上昇フェーズに進むためには、買い手が10万5000ドル付近の大量の売り注文を消化する必要があり、これが重要な抵抗ラインとなっている。
Kiyotaka.aiのデータによると、主要な暗号資産(仮想通貨)取引所において10万4800ドル付近で5000万ドル(約72億5000万円)相当の売り注文が未約定の状態にあり、10万5000ドル付近では7000万ドル(約101億5000万円)相当の売り圧力が存在している。
この分析プラットフォームは、バイナンス(Binance)、ビットスタンプ(Bitstamp)、バイビット(Bybit)、コインベース(Coinbase)、OKXの現物取引のオーダーブックと、バイナンス、バイビット、OKXの永久先物取引のオーダーブックのデータを収集し、ヒートマップを追跡している。
現在の市場価格よりも高い価格で出されている未約定の注文は通常、売り注文だ。これらはリミット売り注文と呼ばれ、売り手が受け入れる最低価格を設定する。現物価格がこの水準に到達すると、その注文が約定し、売り手はその価格またはそれ以上で売却することができる。

このチャートは、世界全体の注文残高が比較的高い価格帯に集中しており、価格が過去最高値に近づくにつれて利益確定売りが発生する可能性を示唆している。
マクロ指標とテクニカル指標は、最も抵抗の少ない方向は上方向であることを示しており、つまり、いずれは買い手が売り圧力を吸収し、株価を過去最高値まで押し上げるだろう。
要するに、これらの売りの壁は永遠に続くわけではない。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin Bulls Face $120M Challenge in Extending ‘Stair-Step’ Uptrend