米国の債務が膨らむ中、ビットコインをすべてのポートフォリオに組み込むべき:ポール・チューダー・ジョーンズ氏

- ポール・チューダー・ジョーンズ(Paul Tudor Jones)氏は、ビットコインは現在、インフレ対策としてすべてのポートフォリオに組み込まれるべきだと述べた。
- ジョーンズ氏は、米国は債務の罠に陥っており、政策担当者はそれに対応するためにインフレを過熱させるだろうと考えている。
- トランプ米大統領は、現在のジェローム・パウエル議長の後任として、「超ハト派」の連邦準備制度理事会(FRB)議長を任命する可能性が高いとジョーンズ氏はみている。
ビリオネア投資家のポール・チューダー・ジョーンズ氏は、ビットコイン(BTC)は単なる投機資産ではなく、現在の経済環境下では必要不可欠な存在だと述べている。
ジョーンズ氏はブルームバーグTVのインタビューで、米国は「債務の罠」に陥っており、政策立案者はその負担を軽減するために実質金利をインフレ率以下に維持する可能性が高いと主張した。
ジョーンズ氏によると、トランプ大統領は、来年任期満了となるジェローム・パウエル氏の後任として、「超ハト派」の連邦準備制度理事会(FRB)議長を任命する可能性が高い。
それは、価格の上昇、購買力の低下、そして伝統的ポートフォリオのリスク増大を意味すると、ジョーンズ氏は続けた。そのシナリオに対するヘッジとしてジョーンズ氏は、すべてのポートフォリオはビットコイン、金、株式で構成されるべきだと考えている。
「ボラティリティ調整済みのビットコイン、金、株式を組み合わせたものになるだろう」とジョーンズ氏は述べ、ビットコインの価格変動は金よりもはるかに激しいため、ポジションの規模は変わるべきだと指摘した。それでもジョーンズ氏は、「それはおそらく、インフレと戦うための最良のポートフォリオだろう」と明言した。
160億ドル(約2兆円、1ドル=145円換算)規模のマクロヘッジファンドTudor Investment Corp.を運営するジョーンズ氏は、長年ビットコインをインフレ対策として活用するべきだと主張してきた。
かつては1~2%の配分を提案していたが、今回は具体的な数値を明言しなかった。ただし、その強い信念を改めて強調した。
ジョーンズ氏の発言は、6月11日朝に発表された最新の消費者物価指数(CPI)データによって、過去1年間でインフレ率は2.4%上昇と、予想をやや下回る水準だったことが判明した後になされた。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:Paul Tudor Jones Says Bitcoin Should Be in Every Portfolio as U.S. Debt Mounts