XRPとSOL、機関投資家の需要急増を受けて急上昇する可能性:アナリストが指摘
  • 暗号資産市場は地政学的な緊張によりボラティリティを経験したが、XRPやSOLなどのトークンは機関投資家の関心を集めている。
  • XRPは企業による財務投資が急増しており、規制やETFの承認条件が改善すれば価格上昇の可能性がある。
  • SOLは堅固なネットワーク基盤とETF需要を背景に価格が上昇しており、今後のさらなる上昇が予想されている。

暗号資産(仮想通貨)市場のボラティリティは上昇しているものの、賢明な投資家の注目はオンチェーン・エコシステムが急成長している主要トークンに集まっている。

6月12日の暗号資産市場は、イスラエルがイランに対する空爆を実施したと報じられたことにトレーダーが反応し、広範なリスク回避の動きが見られた。

しかし、ビットコイン(BTC)や主要トークンはアジア取引時間の早い時間帯に下落したものの、エックス・アール・ピー(XRP)やソラナ(SOL)といったトークンは依然として機関投資家の思惑による追い風を受けているとアナリストは指摘している。

現在2.10ドル前後で取引されているXRPは、企業の財務投資における存在感の高まりで注目を集めている。

ビットゲット・リサーチ(Bitget Research)のチーフ・マーケット・アナリスト、ライアン・リー(Ryan Lee)氏は、Webus Internationalが3億ドル(約435億円、1ドル=145円換算)、ビボパワー(VivoPower)が1億2100万ドル(約175億4500万円)、Wellgisticsが5000万ドル(約72億5000万円)など、企業から4億7000万ドル(約681億5000万円)以上のXRPへの買い圧力が見込まれていると述べた。

「企業のXRP保有額の急増は、低コストで高速な決済機能を持つXRPを機関投資家がますます受け入れていることを示している」とリー氏はCoinDeskへのメモで述べた。さらに、規制の明確化の遅れとETF(上場投資信託)への投機が、この動きを後押しする可能性があると付け加えた。

一方、ソラナは堅固なネットワーク基盤とETF需要の恩恵を受けている。トークン価格は165ドル前後まで上昇しており、第1四半期の12億ドル(約1740億円)を超えるアプリケーションによる収益と先物市場の未決済建玉の増加に支えられている。これは、個人投資家と機関投資家の両方で新たな信頼感が高まっていることを示している。

リー氏は、現在の勢いが維持されれば、SOLは200ドルから250ドルまで上昇し、300ドルを超える可能性もあると指摘した。

12日遅く、DeFi Development Corporation(旧:ジャノーバー)は、ソラナの保有額を増やすため、株式発行を通じて最大50億ドル(約7250億円)を調達する計画を明らかにした。同社はこれに先立ち、SOL買付のために10億ドル(約1450億円)を調達する計画を盛り込んだアメリカ証券取引委員会(SEC)に提出した書類Form S-3を撤回していた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:CoinDesk Archives
|原文:XRP, SOL Poised to Take Off Amid Rocketing Institutional Demand, Analyst Says