coinbook買収の暗号資産取引所BACKSEAT、累計14億円を調達

暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するBACKSEATは6月30日、シードラウンドの資金調達を実施し、創業1年での累計調達額が約14億円に達したことを発表した。本ラウンドはSpiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家を務め、East Venturesがフォロー投資家として参加した。

同社は2024年4月に設立。パートナー企業が提供する既存サービスにWeb3.0の機能を統合し、利用者が身近な形でブロックチェーン技術に触れる機会を創出する事業を展開する。

事業基盤として、2025年2月に暗号資産交換業者「coinbook」の全株式を取得し、完全子会社「BACKSEAT Exchange(BSE)」を設立した。

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BSEは、旧coinbookが手がけていたNIDT(ニッポンアイドルトークン)事業などの既存業務を継続しつつ、セキュリティと内部管理体制の強化を図る。年内には既存サービスのリニューアルと新たな暗号資産取引サービスの提供を予定しているという。

[BACKSEAT NIDT取引画面(キャプチャ)]

調達した資金は、プロダクト開発、人材採用、組織体制の強化に充当される。同社はすでに協業第1号案件として、ロイヤリティ マーケティングと提携し、共通ポイント「Ponta」で暗号資産の価格変動を疑似体験できるサービスを開始している。

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|文:栃山直樹
|画像:リリースから