DeFi利回り付きビットコインETP、ヨーロッパで取引開始

- 資産運用会社のフィネキアは、DeFi戦略を通じて年間6%の利回りを目指すビットコイン・イールドETPをウィーン証券取引所に上場した。
- このETPは現物による送金が可能で、ビットコイン保有者は現金に換金することなく、直接拠出することができる。
- フィネキアによると、ビットコインのETP(上場取引型金融商品)は急成長を遂げており、運用資産は1500億ドルに上る。
分散型金融(DeFi)市場から利回りを生み出すビットコインETP(上場取引型金融商品)が7月1日にデビューした。発行元であるフィネキア(Fineqia)は、この種のETPは初の上場だとしている。
ウィーン証券取引所に上場されているフィネキア・ビットコイン・イールドETP(Fineqia Bitcoin Yield ETP:YBTC)は、投資家の資金をDeFi戦略に投入することで、年利回り6%を目指す。このETPは、フィネキアのリヒテンシュタインに拠点を置く子会社が発行し、ブロックチェーンベースの利回りに特化した暗号資産(仮想通貨)投資会社Psalion Yieldがアドバイザーを務めている。
既存の暗号資産利回りETPがデリバティブや仕組債に依存しているのとは異なり、YBTCはビットコインに1対1で連動しつつ、DeFiプロトコルから直接リターンを得る仕組みとなっている。
ETPは現物による送金にも対応しているため、暗号資産保有者は、課税対象となる現金への換金を必要とせず、BTCを直接ETPに拠出することができる。
YBTCは、暗号資産に特化した投資への投資家の関心が高まっている時期に登場した。これらの投資商品は、従来の投資家にとって暗号資産をより身近なものにし、暗号資産ウォレットやブロックチェーン取引を必要とせず、証券口座を通じて使い慣れた方法で暗号資産に投資することを可能にした。
フィネキアによると、ビットコインETPは過去1年間で急成長を遂げ、運用資産は1500億ドル(約21兆7500億円、1ドル=145円換算)に上っている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin ETP With DeFi Yield Goes Live in Europe