ETFと企業のトレジャリー購入に牽引され、ビットコインの20万ドル目標は依然有効:スタンダードチャータード
  • スタンダードチャータードは、年末のビットコイン価格目標を20万ドルに据え置いた。
  • 同行は、ETFへの流入と企業のトレジャリーによるビットコイン購入が下半期に増加すると予想している。
  • このレポートによれば、マクロ経済の好材料には、アメリカでのステーブルコイン法案の成立と、ジェローム・パウエルFRB議長の早期交代が含まれる。

投資銀行のスタンダードチャータード(Standard Chartered)は2日の調査レポートで、ビットコイン(BTC)は過去の半減期後のパターンに反し、下半期には史上最高値に向かって上昇するとの見通しを示した。

ビットコイン価格は通常、4年に一度の半減期から約18カ月後に下落する。半減期はビットコイン供給量の増加ペースを下げるイベントだ。スタンダードチャータードのデジタル資産調査責任者ジェフ・ケンドリック(Geoff Kendrick)氏は、今回は機関投資家からの構造的な支援がこうした弱さを相殺することが予想されるとし、「ビットコインの半減期サイクルは終わった」と述べた。

同氏は年末のビットコイン価格予想を20万ドル(約2900万円、1ドル145円換算)に据え置き、第3四半期末までに約13万5000ドルまで上昇すると予想していると述べた。

このレポートによれば、現物ビットコインETF(上場投資信託)からの強力な資金流入と、企業のトレジャリー(財務)の需要が再び高まったことが主要な原動力と見られており、合わせて第2四半期には24万5000BTCに達した。これらは今後数カ月で加速すると予想されるという。

マクロ経済の追い風としては、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長の早期退任の可能性と、アメリカのステーブルコイン法案の進展が挙げられ、どちらもさらなる上昇を促す可能性があるとレポートは指摘した。

|翻訳・編集:林理南
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|原文:Bitcoin $200K Target Still in Play, Driven by ETF, Corporate Treasury Buying: StanChart