ビットコインが12万2000ドルを突破──ETH、XRP、DOGEの今後はどうなる?

- ビットコインは史上最高値の12万2000ドルに達し、暗号資産市場の上昇を加速させた。
- イーサリアムはETFへの多額の流入を背景に3000ドルを超え、XRPやSOLといった主要トークンも上昇した。
- アメリカの法整備とマクロ経済状況は市場センチメントに影響を与えており、さらなる価格上昇の可能性が高まっている。
ビットコイン(BTC)は7月14日に史上最高値の12万2000ドルまで急騰し、ETF(上場投資信託)への資金流入、空売りの清算、そしてワシントンの政策に対する楽観的な見方が強気ムードを後押しし、暗号資産(仮想通貨)市場全体の上昇を引き起こした。
イーサリアム(ETH)は11日に3億8300万ドル(約555億3500万円、1ドル=145円換算)のETFへの流入に支えられ、3000ドルを突破した。主要トークンは過去1週間、BTCの上昇を受けて急騰している。
エックス・アール・ピー(XRP)は2.95ドル付近で取引され、週足ベースで30%上昇した。ソラナ(SOL)は167ドルの水準を回復し、ドージコイン(DOGE)は個人投資家のローテーションとミームコインの話題に後押しされ、20%以上急騰した。
これは、BTCの上昇が市場全体の流動性の解放として機能するという、過去のサイクルで見られたパターンを反映している。マクロ経済状況が維持され、ビットコインが12万ドルを超えて安定すれば、今後数週間で大型アルトコインのさらなる上昇が見込まれるとトレーダーは見ている。
アメリカ議会で「クリプト・ウィーク」がスタートし、アメリカを「世界の暗号資産の首都」にすることを目指す一連の公聴会が開催される中、トレーダーは立法府による追い風に備えたポジションを取っている。
シグナルプラス(SignalPlus)のインサイト担当責任者であるオーガスティン・ファン(Augustine Fan)氏はテレグラムのメッセージで、「暗号資産価格がBTCの11万8000ドル台後半までの急騰を受けて上昇しし、10億ドル(約1450億円)以上の空売りが清算された」と述べた。
ファン氏はさらに、「市場センチメントは夏にかけても高騰が続くとみている。唯一の真のリスク要因は関税交渉の完全決裂だが、現在の政策をどれだけ積極的に推進していくかは、大統領次第だ」と付け加えた。
10万9000ドルの強力なオンチェーンのサポートと、株式から暗号資産への資金流入は、強気派の自信を高めている。OSLの最高商務責任者であるユージン・チャン(Eugene Cheung)氏は、「トレンドは依然として強気だ。マクロ経済の潮流がうまくいけば、ビットコインは年末までに13万ドルから15万ドルを試す可能性がある」と述べた。
一方、アメリカとヨーロッパの株価指数先物は、トランプ大統領が欧州連合(EU)とメキシコからの輸入品に30%の関税を課すと発表したことを受け、14日早朝に下落した。これは先週、ブラジル、アルジェリア、カナダを揺るがしていた貿易摩擦をさらに激化させた。
アジア時間午前の時点で、S&P500先物は0.4%下落し、ヨーロッパのストックス600先物は0.6%下落した。シルバー(銀)は2011年以来の水準まで上昇し、現実資産に市場の関心が高まっていることを示唆している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:CoinDesk Archives
|原文:As Bitcoin Rushes Past $122K, What’s Next for Ether, XRP, Dogecoin?