暗号資産の時価総額が4兆ドルを突破──XRP、ETHの急騰が貢献

- XRPやETHなどのアルトコインの価格上昇に牽引され、暗号通貨全体の時価総額は4兆ドルを突破した。
- 時価総額の大きい暗号資産を追跡する CoinDesk 20 指数は、この1カ月で35%上昇している。
- ビットコインの最近の急騰は、トランプ大統領の再選を受けて、暗号資産の規制緩和政策の可能性に対する投資家の関心が高まったことが要因だ。
CoinGeckoのデータによると、エックス・アール・ピー(XRP)やイーサリアム(ETH)などのアルトコインの上昇が続いたことで、暗号資産(仮想通貨)全体の時価総額は4兆ドル(約600兆円、1ドル=150円換算)を超えた。トレーダーはビットコイン(BTC)から資金を流出させている。
暗号資産にとってこの未知の領域は、主要なトークンのパフォーマンスを測る指標であるCoinDesk 20指数(CD20)を4000に到達させた。この指数は過去1カ月で35%上昇している。
暗号資産の時価総額は2021年11月に緩和的な金融政策、機関投資家の関心の高まり、そしてNFT(非代替性トークン)、DeFi(分散型金融)、ゲームトークンへの投機熱によって牽引されて初めて3兆ドル(約450兆円)を超え、パンデミックによる強気相場のピークを迎えた。

しかし、それはつかの間のものだった。マクロ経済の引き締めが本格化すると市場はすぐに反転し、テラ(Terra)やFTXといった破綻が注目を集めて価値を急落させ、ビットコインは一時1万5625ドルまで下落した。
暗号資産が再び高値圏に戻るには、3年もの歳月と新たな政治的なサイクルが必要だった。
2024年11月、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の大統領再選により、規制緩和的な暗号資産政策への転換を期待する投資家のリスク選好が再燃し、ビットコインは36%上昇、2021年10月以来4番目の月間パフォーマンスを記録した。そしてその流れは、最近のGENIUS法の成立で最高潮に達した。
アナリストたちは、BTCの最高値は「まだまだ遠い」と述べており、資本がアルトコインにシフトし、機関投資家の流入が現物ETF やオンチェーン資産で加速する中、暗号資産は前回よりもはるかに早く、おそらくは数年ではなく数カ月で、次の1兆ドル増を迎える可能性もある。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Crypto Market Cap Crosses $4T After XRP, ETH Rally