SOL、XRP、TONなど大幅値下がり──アルトコインシーズン小休止

- 複数の主要なアルトコインは7月23日、急落し、いわゆる「アルトコインシーズン」の少なくとも一時的な停滞を示唆した。
- 2億ドルを超えるロングポジションが清算され、そのうち4300万ドルがイーサリアム、3200万ドルがXRPであった。イーサリアムとXRPは、流動性が薄い状況の中、それぞれ2%と7%下落した。
- イーサリアムは3470ドルを維持しないとさらなる下落を招く可能性があり、高レバレッジ(240億ドルの建玉)とアルトコイン指標の低下が市場の脆弱性を示唆している。
複数の主要なアルトコインは7月23日、反落し、「アルトコインシーズン」が本格的に始まってもいないうちに、一時停止または終了する可能性を示唆した。
ビットコイン(BTC)価格が比較的安定を保つ中、主要アルトコインの急落により、ビットコインのドミナンスは60%超えを回復した。
もう一つ目立ったのは、2億ドル(約290億円、1ドル=147円換算)を超えるロングポジションの清算だ。そのうち4300万ドルはイーサリアム(ETH)市場で、3200万ドルはエックス・アール・ピー(XRP)市場で発生した。
XRPはこの日の最安値からはやや回復したものの、過去24時間では5.2%下落したままとなっている。
ソラナ(SOL)とトンコイン(TON)も、それぞれ7%と11%と、大きく下落した。
これらの急落は、アルトコインの取引ペアにおける流動性が、ビットコインと比較して不足していることに関係している。
例えば、バイナンス(Binance)とコインベース(Coinbase)の両方で、ビットコインの2%の市場の深さは、オーダーブックの両側で約4000万ドルある。一方、XRPの場合、両側の合計で500万ドル~600万ドル程度であり、600万ドルの売り注文では、清算を考慮しない場合でも2%のスリッページが発生する。

トレーダーたちは、先週の一連のテクニカルブレイクアウトを受けて、アルトコインが反発するかどうかを注視している。
イーサリアムが3470ドル超えを維持できれば、それ以前の抵抗線が支持線に転じたことを示し、上昇傾向の可能性を示唆する。その水準を下回ると、アルトコイン市場は大きな打撃を受ける可能性があり、さらに多くの清算が予想される。
イーサリアムの建玉は依然として240億ドルで、2021年の高水準時(100億ドルを超えられなかった時期)と比べて大幅に高い水準にある。これは、最近の価格動向の多くがレバレッジに牽引されたものであることを示唆している。

CoinMarketCapのアルトコインシーズン指標も、100ポイント中55から47に低下し、個人投資家の参加が増加したにもかかわらず、アルトコインセクター全体での弱さを示している。
ビットコインが12万4000ドルを超える新たな史上最高値を付け、その水準より高いところで保ち合いを開始すれば、資本がより投機的なアルトコインへの投資にシフトする可能性があり、アルトコインシーズンの再開が見込まれる。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:ビットコインを除いた暗号資産の時価総額合計(TradingView)
|原文:Altcoin Season Takes Breather With SOL, XRP, TON Among Those Posting Heavy Losses