米需要減退でビットコイン、10万2000ドルを割り込む──FRBは12月の利下げで意見分かれる
  • ビットコインは11月12日、米取引時間中に一夜で上げた分を失い、再び10万2000ドルを下回った。イーサリアム、XRP、ソラナは約5%下落した。
  • 暗号資産(仮想通貨)マイナー株を含む株式市場も下落し、2桁の下落率を記録したAI関連データセンター株が主導した。
  • インフレリスクと雇用リスクで意見が対立する中、米連邦準備制度理事会(FRB)による12月利下げの確率は低下した。

ビットコイン(BTC)は11月12日、10万2000ドルを割り込み、前夜の上昇分は米国時間午前までに再び蒸発した。

12日早朝に一時10万5000ドルを突破したビットコインは、米国での伝統市場開場後わずか数時間で3%急落。ビットコインだけでなく、イーサリアム(ETH)も同時期に約5%下落し、3400ドルを割り込んだ。

ソラナ(SOL)、エックス・アール・ピー(XRP)をはじめとする主要アルトコインも同様の下落に見舞われた。

暗号資産関連株も、午前の取引で打撃を受けている。ステーブルコインのUSDコイン(USDC)を発行するサークル(Circle)は、第3四半期決算発表後に9.5%下落した。

データセンター事業展開を図る暗号資産マイナー企業のビットファームズ(Bitfarms)、ビットディア(Bitdeer)、サイファー・マイニング(Cipher Mining)、ハイブ・デジタル(Hive Digital)、ハット・エイト(Hut 8)、IRENも、5~10%下落した。

米国内のビットコイン需要低迷

米取引時間中の価格低迷は、ここ数週間の暗号資産市場における常態となっている。米投資家の需要低迷を示す指標として知られる「コインベース・プレミアム(Coinbase Premium)」は、10月下旬以降マイナス圏で推移している。

ビットコインのコインベース・プレミアム(CryptoQuant)

コインベース・プレミアムは、米国顧客や多くの機関投資家が利用する主要暗号資産取引所コインベースの現物ビットコイン価格と、海外個人投資家に人気の取引高トップ取引所バイナンス(Binance)の価格差を測定する指標である。

この指標がマイナスを記録した期間は今回、ビットコインが市場全体の調整局面で10万ドル超から7万5千ドルまで下落した3~4月以来最長となった。

利下げを巡るFRB内の意見対立

米市場のセンチメント変化は、10月会合以降のFRBの次なる一手をめぐる不透明感の高まりと時期を同じくしている。会合前は、12月の追加利下げが確実視されていたが、メンバー間で意見が対立する局面へと転じた。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙の最近の報道によると、FRB内部では、「持続的なインフレか、軟化しつつある労働市場か」のどちらがより大きなリスクかについて、意見が分かれている。この分裂により、12月の利下げへの道筋は、数週間前よりもはるかに不透明になっている。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、主要な雇用・インフレ統計の発表を一時的に凍結した米政府の閉鎖が、FRBに民間データや個別事例に依存することを強いることで、この意見の相違をさらに拡大させたと報じた。

12月の利下げは「五分五分」の状況であり、仮に利下げが決定された場合でも、次回の引き下げにはより高いハードルが設定される可能性があると、記事は指摘した。

FRBの10月会合以降、米国上場ビットコイン現物ETF(上場投資信託)からは18億ドル(約2800億円、1ドル=155円換算)超の純流出が発生している。これはFRBの動向に対する不確実性と明確な上昇材料の欠如が、ビットコイン相場を不安定な状態に置いていることを示唆している。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:11月12日のビットコインの値動き(CoinDesk)
|原文:Bitcoin Plunges Below $102K Amid Weak U.S. Demand, Fed Divided on December Cut

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