- 暗号資産トレジャリー企業は先週損失を拡大したが、安定化の兆しが見え始めていると、B.ライリーは述べた。
- ビットマインはイーサリアム保有量を増やし、現在1000株あたり11.2ETHを保有。
- 暗号資産保有額に対して株価がディスカウント状態にあるとして、バリュエーションの魅力を同行は強調。
企業によるデジタル資産の活用は、レバレッジの解消が続く中、前週比で依然として抑制的だが、投資銀行B.ライリー(B. Riley)は米政府閉鎖終了がセンチメントを押し上げるとの楽観的な見方から、売り圧力が和らいだと述べた。
同行は12日のレポートで、mNAV(市場純資産価値)が圧縮されているにもかかわらず、買い評価のビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(BitMine Immersion Technologies)がイーサリアム(ETH)の買い増しを主導し、約3億6000万ドル(約558億円、1ドル155円換算)相当を追加したと述べた。
これにより、ビットマインのイーサリアム保有比率は1000株あたり11.2ETHに上昇し、同業他社の平均である1000株あたり4.0ETHを大きく上回ったと、B.ライリーのアナリストであるフェドール・シャバリン(Fedor Shabalin)氏とニック・ジャイルズ(Nick Giles)氏は書いている。
B.ライリーが追跡している25の暗号資産(仮想通貨)トレジャリー企業全体で、mNAVの中央値は1.0から0.9に低下したが、暗号資産保有額に対する大幅なディスカウントを考慮すると、バリエーションは依然として魅力的と見られている。
アナリストらは、暗号資産トレジャリー企業が3週連続で基礎となるトークンを下回るパフォーマンスを示し、ビットコイン(BTC)、イーサリアム、ソラナ(SOL)を保有する企業の株価はそれぞれ5.2%、4.5%、0.9%下落したと指摘した。
それでも、下落ペースの鈍化は売り圧力の枯渇を示唆している可能性があると、アナリストらは述べた。
空売り勢はストラテジー(Strategy)などの企業のポジションを解消し始めており、同社のmNAVは7月の2.0から1.1に低下し、B.ライリーのアナリストらはこれを回復の兆候と解釈している。
レポートによると、政府による資金調達の可能性やステーブルコインの普及拡大など、マクロ経済環境の改善が株価回復の触媒となる可能性がある。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ビットマインの会長、トム・リー氏
|原文:B. Riley Flags Recovery Signs in Digital Asset Treasuries as BitMine Extends Ether Lead


